【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第114回 〈秩父味噌・味噌製品専門ECサイト「新井武平商店」〉/秩父みそ老舗の味を提供 今年からはネット強化も

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ご飯のお供や、野菜につけてもおいしい「秩父おなめ」

ご飯のお供や、野菜につけてもおいしい「秩父おなめ」

古くから大豆と麦の産地であった埼玉県秩父地方では、家庭で麦みそが作られてきた。この地で昭和4年に創業し、秩父みそを作り続けている老舗「新井武平商店」。お土産の定番「おなめ」や「豚肉みそ漬け」に加え、みそを使った菓子も開発している。今年はサイトをリニューアルし、ECを強化しているという。運営者の新井高広氏に話を聞いた。

◆こだわり

 本店の「味の店ヤマブ」をはじめ、秩父を中心に販売店舗を持つ新井武平商店。伝統の製法を重んじたこだわりのみそは、地元の人々に愛され続けている。
 「秩父盆地は、夏は非常に暑く、冬は寒さが厳しいのが特徴。そのため、熟成がよく進み、色は濃いめで味に深みのあるみそができます。当社のこだわりは、厳選した素材と秩父のおいしい水を使い、安心安全をモットーに製造すること。熟練の技で造るみそ、そこに切り込んだナスとショウガを混ぜた伝統食『おなめ』、そして厚切りにしたステーキ風の『豚肉みそ漬け』は、定番の人気商品です。また、『みそせんべい』や『MISOクッキー』などのお菓子も製造していますが、ほかの調味料や具材でみその味が損なわれないことを念頭に置いて、商品開発に取り組んでいます」


◆広がり・売れ行き

 実店舗や取り扱い店の販売が中心の新井武平商店では、ネットショップの売り上げアップ対策に注力するのはなかなか難しい状況だという。しかし、メディアや口コミなどにより、認知度が上がっている。
 「当社の場合、ネットショップのみで商品の人気の上下はなかなか出ません。しかし、テレビや雑誌などのメディアや、芸能人のお薦めとして紹介されたり、ブログやSNSなどの口コミで広がっていくことで、注文数が伸びています。そのときの窓口として、ネットショップは重要だと考えています。また、実店舗で購入された方にネットでリピート注文していただくことも多く、お中元、お歳暮の時期には贈答用として『豚肉みそ漬け』が人気です」


◆サイト作り・今後

 メディアでの紹介や口コミによって、全国に老舗の味が広がりつつある現状を受け、今年6月にサイトを全面的にリニューアルし、オンラインショッピングの機能も一新。シンプルながらも商品が探しやすく、魅力が伝わる作りになった。
 「商品の販売を重視した内容に一新しました。リニューアルしてからまだ日が浅いので、大きな変化はありませんが、着実に売り上げは伸びています。今まで電話などで注文を受けていた方もネットでの購入に切り替えていただけるよう、使いやすさを第一に考えたサイトづくりを心掛けました。今後は新商品の情報や会社の情報なども充実させ、ネットでの顧客を増やせるよう、工夫を重ねていきたいと思います」


〈運営会社概要〉
【運営】有限会社 新井武平商店
【開設時期】2001年9月
【スタッフ数】2人
【ショップ形態】自社ショップ
【導入システム】イプシロン
【配送委託先】ヤマト運輸
 ※ネットショップ向けの卸については応相談

「秩父おなめ」のパッケージ

使いやすく保存しやすい個包装の「豚肉みそ漬け」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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