【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第83回 〈伝統工芸小物・雑貨専門ECサイト「京都職人~つくりびと~」〉/伝統と技術を守り、時空を超えた本物の商品を提供

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虎田悦子氏

 京都の伝統産業を継承するさまざまな職人の技術と素晴らしさを広めようと、ネットショップを開設した。〝ここにしかない、手づくりの逸品〟を販売する「京都職人~つくりびと~」。オーダー商品も多く、職人とともにお客さまの要望に応える商品・サービスを提供している。運営者の虎田悦子氏に聞いた。

◆こだわり

 京都では伝統産業を守り育てる政策を打ち出しているが、時代の流れとともに廃業・転職を余儀なくされる職人も多い。虎田さんは、伝統と技術を守る一助になりたいとの思いでネットショップを立ち上げたという。
 「職人さんをご紹介いただき、仕事のやりとりをしながら信頼関係を築き上げるまでには何年もかかります。当店の職人さんは、最低2~3代以上に渡って伝統を継承し、専門的な知識と才能を持ち、時空を超えた本物の技と心でものづくりをする方ばかりです。お客さまのことを考えて一生懸命に商品を作られており、それが当店のこだわりにつながると思います。職人さんから登録・制作費用などはいただかず、知恵を出し合い、最小限のリスクで商品開発もしていただいています」


◆商品の特徴・接客

 人気商品は、「西陣織和長財布」や、形が特徴的な「がま口バッグ」。ほかにも古地図や和食器、和ろうそくなど、品ぞろえは多彩だ。
 「10年以上の経験を要する西陣織の和財布は、大量生産のものとは違う品質の良さとお手頃価格が人気の理由だと思います。がま口バッグはほとんどがセミオーダーですが、リピーターの多い商品です。多くの職人さんの商品をご紹介しているので、季節に合わせたものを前面に出すなど工夫しています」
 オーダー商品では特に、メールなどで何度もお客さまの意向を確認しながら商品を製作している。
 「お客さま一人一人のご要望に真摯に向き合い、職人さんと共につくり上げる作業は本当に楽しく、充実感があります。『イメージ以上です』などのメールをいただくと、職人さんと一緒に喜んでいます。ネット販売でいかに店頭販売のように納得して購入していただけるかを考え、サイトや接客の充実を図っていきたいです」


◆売れ行き・目標

 ネットショップ開設から2~3年は売り上げが安定しなかったが、リピーターや支援が増えて徐々に上向きに。現在は月平均50件前後の注文が入るという。
 「商品の急激な増産はできないので、職人さんの体制を見ながら徐々に上げていく方向性を模索しています。今後の目標は、『職人さんの展示会』を開催すること。工房を見たいというお問い合わせも多いのですが、一般の方に来ていただける態勢がないところが多いのが現状です。サイトで紹介している職人さんが実際にどのような工程で作業しているのかを知っていただく機会をつくり、理解を広めたいというのが私の一番の思いです」


〈運営会社概要〉
【運営】有限会社 エフ・ディー・サン
【開設時期】2008年9月
【スタッフ数】2名
【ショップ形態】自社ショップ、tetote、ショッピングフィールド、パーク出品
【導入システム】Eストアーショップサーブ
【配送委託先】ヤマト運輸
 ※ネットショップ向けの卸については応相談

数珠入れや小物入れとして使える「京都西陣織 数珠(念珠) 袋」

腕に力がなくてもすくいやく工夫された「清水焼 介護用和食器」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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