【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第110回 〈土佐打ち和式刃物専門ECサイト「鍛冶屋トヨクニ」〉/伝統とハイテクを融合 新しい和式刃物を提供

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濱口誠氏

創業69年、江戸時代より伝わる製法を受け継いだ土佐打刃物の技術を生かし、国内外のさまざまなニーズに応えたオーダー刃物を製造販売する「鍛冶屋トヨクニ」。伝統技術とハイテク技術が融合した新しい和式刃物を常に研究開発し、売り上げを伸ばしている。代表の四代目晶之・濱口誠氏に聞いた。

◆こだわり・品ぞろえ

 創業者の初代豊国・濱口虎吉氏から受け継がれる「土佐自由鍛造」(型を使わず手作業で造る鍛造法)で、お客のニーズに合わせた多彩な土佐刃物を造り上げていくのがこの店のこだわりだ。
 「一本一本、お客さまの使い道によって形を造り、鉄・鋼などの材料を叩いて鍛えることで、切れ味と耐久性に優れた土佐刃物が出来上がります。ネットショップ設立時から、木工作業、農山林作業、アウトドア、ハンティング、包丁など、さまざまな種類を販売。地域によって異なる刃物形状や長さ、鋼材などを受注問い合わせ時にお聞きし、商品開発してきた結果、現在の商品数は2万8000点を超えています」
 中でもこだわり抜いた逸品は「晶之鍛造ATS34ミラー/アイアンウッド」。
 「国内外のハンターの要望で開発した商品です。刃の表面はミラー仕上げにするため、高知県の研究施設で特殊な顕微鏡を使い、どの研磨材が合うのか研究を重ね、切れ味に優れた刃物が完成。全体のデザインは3Dコンピューターを使って設計し、ハンドル部分に高級素材を使うなど、こだわり抜きました」


◆客層

 多くの商品、オーダー商品を取り扱い、海外サイトも運営するこの店では客層も幅広い。
 「ネットでは、ハンター、キャンパー、登山客、料理愛好家など8割が一般のお客さま。2割は包丁関連、工芸作家、食品機械刃などプロの方です。印象的だったのは、結婚祝いにもらって毎日使っていた包丁の柄が錆び付いて折れてしまったと、修理依頼をいただいたときのこと。折れた柄の部分をさびにくいステンレス材に替えて修理したところ、『思い出の包丁が直ってとてもうれしいです』と喜んでいただき、励みになりました」


◆販売戦略・売れ行き

 オリジナル商品の開発とともに、サイト作り、メルマガ、メディア露出など情報発信にも力を入れ、売り上げは毎年増加。前年比20%アップと好調だ。
 「サイトでは、お客さまの声(疑問・質問)や、商品の細かい写真掲載を充実させるようにしています。また、各SNSの特性に合わせた情報発信や、5種類のメルマガを活用して定期配信することで、良い反応があります。今後は、SNSからのお客さまの声を生かした商品開発、より細かいオーダー注文への対応、正しい刃物の使い方を指導・教育する活動などを強化していきたいです。さらに海外に向けて、より分かりやすいホームページに改造し、アピールしていきたいと考えています」


〈運営会社概要〉
【運営】有限会社 トヨクニ
【開設時期】1998年8月
【スタッフ数】6人
【ショップ形態】自社ショップ(国内・海外)、Amazon(国内・海外)、楽天市場
【導入システム】自社オリジナル
【配送委託先】ヤマト運輸、日本郵便(EMS)

「土佐アウトドア剣鉈」

「樵鉈(きこりなた)二丁差しセット」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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