【こだわりの逸品を全国展開 特産品EC】第84回 〈渋草焼専門ECサイト「芳国舎」〉/昔ながらの技法駆使し美しさと強度を備えた商品を提供

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松山正和氏

 飛騨高山で1841年(天保12年)に始まり、長い歴史を持つ陶磁器「渋草焼」。その伝統技法を受け継ぎ、職人の匠の技による作品で国内外数々の賞を受賞している「芳国舎」。美しさや使いやすさだけでなく、優れた強度を持つ商品は、ネットを通じて幅広い人々を魅了している。代表の松山正和氏に聞いた。

◆こだわり

 現在も残る渋草焼の窯元は2軒。「芳国舎」では、昔ながらの手づくり、手描きの技法を継承した製品づくりを特徴としている。
 「特にリスクの高い『染付』(白地に藍で文様を表す磁器の加飾技法)の割合を落とさずに、数よりも良質の製品をつくることに全力を注いでいます」
 全工程に手間暇をかけて作り上げる製品は強度も高く、「震災のときも割れずに残った」という声もある。
 「お客さまの声には驚きましたが、納得できる要素があります。それは、当社の製品の強度が上がったのではなく、強度が落ちている他社製品が増えたこと。コスト削減のため、陶磁器に必要な焼成時間が短縮され、強度の低下につながったのだと思います。素地まで焼き切るには相当の時間がかかりますが、当社は焼成時間にこだわります。また、磁器の主原料(陶石)の粉砕方法でも強度に差が出るため、昔ながらの方法で粉砕している原料業者を探しました。強度を維持し、鮮やかな藍の染付をふんだんに入れ、多くの方に喜んでいただける製品をつくり続けたいです」


◆サイト作り

 黒やグレーを基調とし、渋草焼の白磁、染付、赤絵が映えるサイトデザイン。トップページに大きく掲載した皿の写真も印象的だ。
 「ホームページ内の写真がきれいだとよく言われますが、写真のきれいさよりも、商品のインパクトが強いのではないかと思います。できるだけ実物に近い写真を心がけており、当社の渋草焼の品質を多くの方に知っていただけるサイトを目指しています。最近は、時代の流れに沿った新たな作品『プレミアム商品』への問い合わせが増えています。当社で販売しているものと、東京ミッドタウンのみの展示販売商品がありますが、今後は『プレミアム商品』ページに力を入れ、斬新な商品もアップしていきたいです」


◆販売方法・今後

 「ただ商品を販売することが目的ではなく、お客さまとのふれあいを大切にしたい」という考えのもと、カートはつけず、電話・FAX・メールで受注・販売を行っている。
 「注文は、電話5:FAX1:メール4の割合です。手仕事なので、特に絵のデザインに関しては、ほとんどのご要望に応えることができます。また最近は、自分だけのオリジナルデザインの器が欲しいという方も増えており、電話で確認を取りながらお手元にお届けすることが多いです。お客さまのご意見をもとにした新製品づくりや、オリジナルデザインのご要望も叶えられるよう、努力していきたいと思います」


〈運営会社概要〉
【運営】株式会社 芳国舎渋草製陶所
【開設時期】2002年4月
【スタッフ数】3人
【ショップ形態】自社ショップ
【導入システム】なし
【配送委託先】ヤマト運輸

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記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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