【勝手にECサイト分析】101  農業法人深作農園有限会社 「深作農園」/OtoOの循環型サイクルを構築

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 アメリカのEコマースで当たり前になったオムニチャネルが、日本においても徐々に普及の段階に来ているわけだが、まだまだ、地方都市では、オムニチャネルの前駆要素であるOtoO(オンライン・トゥ・オフライン)の実践もままならないのが実態だ。
 OtoOの当初の定義としては、オンラインからオフラインへの送客が一つのキーとなり、クーポンの発行などで実店舗への送客をしていくというのが常とう手段なわけだ。
 その中で今回紹介する、茨城県鉾田市でお米、卵、野菜などを栽培する「深作農園」は、送客が一方通行であるOtoOを「オンライン」↓「オフライン」↓「オンライン」といった循環型サイクルに構築して、顧客とのコミュニケーション接点を作り上げている。
 「深作農園」では、90年からEM自然農法という手法を採用。EM自然農法とは、化学肥料ではなく、自然の有機物と環境にやさしい「EM菌」を土に混ぜ、ふかふかした土で作物を栽培するというもの。
 土づくりがきちんとできた土で栽培すると農薬を使わなくても、化学肥料を使用しなくても、立派で安心・安全な作物が育つそうだ。
 「深作農園」では、季節ごとにさまざまなイベントを開催して顧客との接点を創造してきている。秋口には、トマト狩りのイベントを開催している。酸味とフルーツのような甘みがあり、食感も良く、生で食も加熱調理をしてもおいしいと人気の「フルトマミニー」という品種トマト狩りだ。
 完全予約制で、ウェブから会員登録した顧客が予約可能で、ウェブからの予約導線を徹底している。このほか、ドライブ中の人の突然の要望にも対応できるよう、スマートフォンからの電話対応もしている。


(続きは、「日本ネット経済新聞」9月29日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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