【千原弁護士の法律Q&A】▼451▲ 能力不足の社員を試用期間中に解雇したい(2026年4月2日号)

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【質問】



 当社は営業会社で、いつも営業人材の募集を行っています。新規に営業職で採用した社員Aは、10日間出勤したのですが、対人恐怖症で、お客さまとコミュニケーションが取れず、明らかに能力不足と判断しました。Aとは、3カ月間を試用期間とする雇用契約書を交わしており、当社の職務に合う能力が認められなかった場合、すぐに解雇できる旨が明記されています。当社としては、すぐに解雇したいと思いますが、いかがでしょうか。(訪販会社社長)

【回答】「合理的な理由」の有無で判断



 試用期間は、本採用決定前の「試験的」「解約留保権付」の契約期間とされています。この試用期間を過ぎると、解雇は簡単には認められなくなりますが、試用期間内に限って、解約権が留保されています。
 会社は、試用期間中に、その人の勤務態度、能力、技能、性格などをみて正式に採用するかどうかを決定し、採用を拒否する場合は「留保解約権」を行使します。試用期間中の解雇は、本採用後に比べて、会社側の裁量が広く認められます。本採用が難しい人材であれば、試用期間終了時点まででの解雇を選択します。

(続きは、「日本流通産業新聞」 4月2日号で)

<プロフィール>
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、約170社(うちネットワークビジネス企業約90社)の企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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