【千原弁護士の法律Q&A】223 集団訴訟法スタートで注意すべき点は?

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”クレーム多いターゲット企業の品定めが始まっている”

(質問) 日本経済新聞の記事で、集団訴訟についての法律が2016年10月1日からスタートするとされていました。当社は、いわゆる特商法適用企業で、多くのお客さまに健康食品や化粧品を販売していますが、どのような点に注意すれば良いでしょうか。     (訪販会社社長)



(回答) 2016年10月1日から、いわゆる集団訴訟法(消費者裁判手続き特例法)が施行されます。これは、消費者庁によって認められた「特定適格消費者団体」(以下「認定団体」と言います)が、消費者に代わって、企業に訴訟を提起することを認める制度で、勝訴や和解等の効果は、取引をした全ての消費者に及びます。企業にとっては恐ろしい制度だと思います。
 新聞報道によると、認定団体の申請は来年2017年1月が目処になるとのことで、その後、認定団体による訴訟が起きるとされています。恐らく、「認定団体」は事実上「内定」していると思いますので、消費者クレームが多い会社は、2017年1月以降、狙い撃ちで訴訟提起をされるでしょう。報道によると、既に認定団体候補は、消費者クレームの多いターゲット企業の「品定め」をしているそうです。


(続きは、「日本流通産業新聞」10月27日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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