【千原弁護士の法律Q&A】▼364▲ 消費者庁の24時間メール相談、企業側への影響は?(2022年8月25日号)

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【質問】

 消費者庁が24時間体制で、メール相談をスタートするという新聞記事を読みました。私は業界関係者ですが、これが企業にどんな影響を及ぼすか、どんな対策が考えられるか、先生のお考えをお聞かせください。(訪販会社社長)

【回答】 企業のクレーム相談体制作りなどの対抗策を

 私も日本経済新聞でその記事を読みました。その記事によると、消費者庁は2026年度を目処に、消費者からのメール相談を24時間受け付ける専用サイト「消費生活ポータルサイト」を立ち上げるそうです。
 これまでの電話相談のみの対応が不便で、利用が頭打ちになっていることから、利便性を高めて利用を促進する目的だということです。
 サイトにおいては「マルチ商法」「虚偽表示」などの相談事例、解決方法が紹介され、問い合わせフォームを通じてメールで相談できるとのことです。

 「影響」ですが、これがスタートすれば、特定商取引法適用会社についての消費者相談、PIO―NETの件数が、増加すると予想されます。電話相談に比べて、24時間可能なメールでの相談は、格段にハードルが低くなり、これまで相談を控えていたタイプの層(特にメールを日常的に使用する若年、中年層)の利用率が高くなると思います。26年実施予定ということですが、お役所のやることなので、もっと先になる可能性はあります。

 「対策」ですが、会社としては、行政処分の重要なポイントとなるPIO―NET件数を増やさないための対抗策を、早い段階から準備することが必要だと思います。

(続きは、「日本流通産業新聞」8月25日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、約170社(うちネットワークビジネス企業約90社)の企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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