【千原弁護士の法律Q&A】▼383▲ 法定書面の電子交付、NB会社での導入は難しいか?(2023年6月1日号)

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<質問>

 ネットワークビジネス(NB)の主宰会社ですが、2023年6月施行の特定商取引法改正による、法定書面の電子交付解禁について、非常に関心を持っています。千原先生はセミナーで、NB会社での導入は難しい可能性がある旨を発言されていましたよね。4月21日にガイドラインが公表されていますが、それを踏まえていかがでしょうか。             (NB主宰会社社長)

<回答> 完全オンライン化可能なため利用する選択肢もあり

 ご質問の件、私は考えを改めました。連鎖販売企業においては、特に概要書面の交付について、電子交付制度を利用する選択肢もあると思います。

 大きな理由としては、概要書面については完全にオンライン化が可能だということです。また消費者側の利用端末としてスマホの利用が正式に可能となっていることも大きいです。
 すなわち概要書面については、電子交付の要件である「消費者の承諾」の写しに関する会社からの確認書面をオンラインで通知することが可能とされました。
 そうすると、既にオンラインで入会の申し込みを受けている企業は、(1)申し込み時に新たに、「電子交付の要件」として法律が要求している各事項を消費者に説明、確認。消費者がスマホ等の手持ちの端末を利用して電子交付を主体的に申し込む形を取れば、これに応じて、会社が、(2)消費者の端末に確認書面を電子交付する。その後に、(3)概要書面を電子交付する─という形での利用が可能になると思います((2)と(3)は同時ではなく、(2)を行った後、(3)の交付を必要があります)。

(続きは、「日本流通産業新聞」6月1日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、約170社(うちネットワークビジネス企業約90社)の企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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