【千原弁護士の法律Q&A】▼274▲ 亡くなられた会員の購入履歴開示要求への対応は?

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〈質問〉
 当社は、訪問販売を行っています。リピートで商品を買っていただいていたお客さまが亡くなられた際に、お子さまから、購入履歴の開示要求や返品の要望をいただくことがよくあります。そのような場合には、(1)そもそも、履歴の開示や返品に応じなければならない法的な義務はあるでしょうか(2)たとえば過量販売や、故人が認知症だったと主張された場合は、やはり返品に応じるべきでしょうか(3)返品に応じる場合、戸籍謄本などの相続を証明する書類の提出を求める必要がありますか。それぞれ、先生のお考えを伺いたいと思います。また、他社は一般にどのように対応されているかも、教えていただければと思います。(訪販会社社長)


〈回答〉 法的義務はないが「こじらせない」ために開示の選択肢も
 まず(1)についてですが、購入履歴の開示をしなければならない、という法的な義務はありません。私は、裁判においても、消費者側から、購入履歴の開示を求められて拒否をしたことがあります。その際は最後まで開示せずに裁判を終わらせました。
 ただ、特に開示を避けたい事情がなければ、案件を「こじらせない」ためにも、開示をする選択肢は十分にあると思います。

(続きは、「日本流通産業新聞」12月6日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、130を超える企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、また、数多くの大規模企業再生・倒産事件を手掛けてきた。業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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