【千原弁護士の法律Q&A】▼263▲ 通販サイトで勝手に自社商品が売られているのだが…。

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〈質問〉
 当社は、代理店方式で、化粧品と健康食品の販売を行っています。製品のブランドイメージを守るため、通販サイトでの販売は行っておらず、代理店にもその方針に従ってもらっています。ところが今回、他社の通販サイトで当社製品が販売されているのを発見しました。顧問弁護士に相談したところ、通販サイトでの販売自体を禁止する手段はないとのことです。その結論にも納得がいきませんが、通販サイトには、当社名が製造事業者として表記されており、最低でも、当社を販売元として表示するのは、やめてもらいたいと思います。代理店との関係においても、弊社がそのサイトに特別にネット販売を許諾したような誤解を与えてしまい困っています。また通販サイトでの購入者から、弊社宛に、問い合わせやクレームが来るのも納得がいきません。何か良い方法はないでしょうか。(化粧品・健康食品販売会社社長)



〈回答〉 販売自体を禁止する法的根拠はない

 結論として、本件の事案で貴社が小売サイトに対し何らかの請求をすることは、非常に難しいと思われます。
 顧問弁護士さんの回答どおり、小売サイトが貴社商品を販売すること自体を禁止することは、法的に根拠がなく難しいという結論になります。

 次に、貴社を販売元として表示する行為について検討します。まず「化粧品」については、薬機法上、直接の容器または直接の被包(包装)に、「製造販売業者の氏名又は名称及び住所」を記載することが義務付けられています(61条1号)。これを本件にあてはめると、貴社化粧品の容器または被包には、製造販売業者である貴社の名称を必ず表示しなければならないということになります。

(続きは、「日本流通産業新聞」6月21日号で)


〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。現在、130を超える企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、また、数多くの大規模企業再生・倒産事件を手掛けてきた。業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「こんなにおもしろい弁護士の仕事」Part1〜2(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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