【千原弁護士の法律Q&A】▼334▲ 退会会員の掘り起こしで情報利用は可能か?

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

〈質問〉

 ネットワークビジネス(NB)会社を経営しています。社員から、退会した会員の掘り起こしをしようという意見が出ています。そこで伺いたいのですが、退会した会員の情報を、退会時に削除せずに、その後に利用することは可能なのでしょうか。当社としては、退会した会員に対して、ビジネスへの参加や商品購入の勧誘を行うDM文書を郵送したり、アドレスが判明している元会員に対してメール送付を行ったりすることを検討しています。(NB会社社長)

〈回答〉 同意なく営業メールを送ることは違法に

 まずは、貴社の規約、入会申込書等において、退会した会員の個人情報についての規定がないかをご確認ください。特にないようならば、退会した会員の個人情報を、「入会した際に同意を得た目的の範囲内」および「本人に通知、公表している利用目的の範囲内」で使用することは可能です。

 また退会されたからと言って、自動的に消去をすべき法的義務はありません。仮に、会社において、退会会員の個人情報を自主的に消去すると決めている場合でも、退会後、一定期間は、会員であったときの取引についての問い合わせやクレームを受ける可能性があるので、企業防衛上、一定期間は情報を保有する必要があると思います。

(続きは、「日本流通産業新聞」5月20日号で)

〈プロフィール〉
 1961年東京生まれ。85年司法試験合格。86年早稲田大学法学部卒業。88年に弁護士登録して、さくら共同法律事務所に入所し、94年より経営弁護士。第二東京弁護士会所属。現在、約170社(うちネットワークビジネス企業約90社)の企業・団体の顧問弁護士を務める。会社法などの一般的な法分野に加え、特定商取引法・割賦販売法・景品等表示法・知的財産法を専門分野とし、業界団体である全国直販流通協会の顧問を務める。著書に「Q&A連鎖販売取引の法律実務」(中央経済社)などがある。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

千原弁護士の法律Q&A 連載記事
List

Page Topへ