【ヒットの予感】 <バキュームフライ製法 「オクラ梅かつお」> 店頭ヒット商品のEC加速(2026年7月30日号)

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「オクラ梅かつお」

「オクラ梅かつお」

 おつまみ・珍味製造のマルエス(本社大阪府、田中稔朗社長)の、バキュームフライ製法を用いた「オクラ梅かつお」が店舗販売ルートでヒットを記録している。オクラ関連商品の年間売り上げは3億5000万円に達しているという。同社では、自社ECのテコ入れを図っており、EC市場でも、ヒット商品となりそうだ。米国・アジアを中心とした海外市場の開拓も加速させ、さらなる成長を図る構えだという。
 同社では、近年の健康志向や、消費ニーズの変化を捉え、野菜を中心とした新ジャンルの商品開発を強化している。看板商品の「いか天大王」などの水産フライに加え、オクラ関連商品が売り上げを伸ばしているという。
 創業から約80年の歴史を持つ同社は、伝統的な「いか天大王」で高いシェアを誇ってきたが、近年の原材料高騰や、消費者の嗜好(しこう)変化を受け、戦略的なカテゴリー転換を進めている。
 特に注力しているのが野菜を用いたおつまみだ。ヒット商品となった「オクラ梅かつお」は、オクラ特有の粘り気を残しつつ、ヘルシーな菜種油100%で仕上げた。テトラパックでの展開や健康イメージが支持され、女性層を中心に需要が急増。オクラ関連商品の年間売り上げは約3億5843万円となっているという。
 商品開発を担う専門スタッフは、原材料メーカーや機械メーカーとの連携を強化。「おいしいものを作る」という原点に立ち返り、従来のハードタイプから、素材の風味が生きるソフトな食感へのニーズ変化に対応している。
 販路開拓では、この10~15年で従来のベンダー経由から小売店との直接取引へと大きくシフトした。大手小売店と直接商談を行うことにより、ニーズを的確に反映した付加価値商品の提供が可能になっているという。
 EC事業においては、モール展開を主軸に据えている。Amazonや楽天市場、イオンネクストといった主要モールへの出品を強化。オンライン専用のPB商品の開発にも着手した。25年7月期の売上高約84億5000万円のうち、ECが占める割合は、まだわずかだというが、「異常気象による来店頻度の低下など、時代背景を考えるとネット事業の拡大は不可欠」(田中稔朗社長)としている。中長期的に売上構成比の1割までECを引き上げる方針だ。
 海外市場ではタイ、台湾、そして米国での展開が加速している。同社は「5年後に海外売上比率1割、10年後には2割」という目標を掲げる。アジアや米国を軸に、日本独自の「おつまみ文化」を世界へ広めていく意向だ。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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