【ヒットの予感】 AI搭載ペン型スキャナー辞書〈「NazoritAI(ナゾリタイ)」〉/100万本販売を目標に販促強化(2021年9月9日号)

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赤池雅光代表取締役

赤池雅光代表取締役

 学習アプリの開発を手掛けるサインウェーブ(本社東京都、赤池雅光代表取締役、(電)03―4500―9125)は、AI(人工知能)搭載のペン型スキャナー辞書「NazoritAI(ナゾリタイ)」シリーズを販売している。今夏には学生向け商品の発売や、テレビCMの放送など販促を強化。100万本の販売を目標に、自社EC以外にも販路を広げていく。
 「NazoritAI Pro(プロ)」は、印字された文をなぞってスキャンすることで、単語や文章の自動翻訳を行う学習機器。英語と日本語の相互翻訳に対応している。インターネットへの常時接続を必要とせず、スマホやタブレットなどの液晶画面に表示された文字にも対応する。
 マイクも搭載しており、AIが高精度な音声翻訳と読み上げを行う。価格は2万9700円(税込)。ピンクとブルーの2色を展開している。
 ビジネスパーソンを中心に、学生からシニア層まで幅広いターゲット層を想定している。「生涯学習の補助や書籍の英字翻訳など、さまざまなシーンで活用できる」(赤池代表)と強みを話す。
 サインウェーブは10年の創業後、音声認識や発音の採点に対応する英語学習アプリなど、音にこだわった各種サービスを展開している。教育現場で広く採用されている自社アプリの開発ノウハウや、所属する音声技術エンジニアの知見を生かし、物販分野での新事業として「NazoritAI」の展開を進めている。
 2月に自社サイトでの販売開始後、拡販に向けた取り組みを強化している。7月には新商品の販売とテレビCMの放送を実施した。
 学生をメインターゲットにしたエントリーモデル「NazoritAI for School(フォースクール)」を発売。「Pro」より機能を絞り、価格をより安価な1万9800円(税込)に設定している。通学時や自宅での英語学習ツールとして訴求していく。
 関東圏で放送したテレビCMでは、お笑い芸人の「マヂカルラブリー」の2人を起用。2人が商品を使用するプロモーション動画をウェブ上で公開し、消費者の認知向上を図っている。
 今後、家電量販店など自社のチャネル以外にも販売網を広げていく計画だ。「電子辞書に代わる語学学習ツールとして、市場を開拓していきたい。販売目標は100万本」(同)と意気込みを述べる。

ペン型スキャナー辞書「NazoritAI Pro(ナゾリタイプロ)」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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