【ヒットの予感】 無添加スキンケアの新シリーズ  <「トイロ」> ターゲットは30代前後(2024年2月1日号)

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無添加スキンケアシリーズ「トイロ」

無添加スキンケアシリーズ「トイロ」

  ファンケルはこのほど、無添加スキンケアシリーズ「トイロ」を4月18日に発売すると発表した。同シリーズは、不規則な生活習慣やストレスで肌の調子を崩しやすい30歳前後に向けた製品だとしている。


■アンケートで明らかになった「肌不調」

 同社では創業以来、「敏感肌の人を含む、すべての人に安心して使っていただける化粧品」を提供するため、独自の視点で、高い機能性を持った化粧品を開発してきたという。
 コロナ禍を経て、肌への意識やライフスタイルが変化したのを受け、同社では、現在の女性に求められている化粧品を探るために20~60代の女性を対象にしたアンケート調査を実施したそうだ。
 同社では、アンケートで明らかになった、「肌の不調」に悩む声に着目。中でも、30歳前後の「肌不調」の要因としては、「睡眠不足やストレスといった生活習慣による実感」が一番高かったのだという。
 そこで同社では、「30歳前後の世代のさまざまな悩みに応え、一人一人が肌不調を感じずに、いつも調子の良い肌で過ごせるスキンケア製品」の開発を目指したとしている。


■無添加へのだわり

 無添加スキンケアシリーズ「トイロ」は、「美白」「肌荒れ防止」の機能も備えている。調子の良い肌に整えるスキンケアシリーズだとしている。
 同社の無添加化粧品は、防腐剤・香料・合成色素・石油系界面活性剤・紫外線吸収剤を一切使っていない。従来の無添加スキンケア同様、肌へのストレスを考慮しているため、敏感肌の人も使用できるという。
 「トイロ」シリーズは、全4品目・4種、税込3300円~3740円。通販や直営店舗で販売するという。


■”肌ブレ”をケア

 同社では、30歳前後が抱える「肌不調」である、「水分不足や肌荒れ、透明感のなさ、ざらつき、メークのりの悪さなど、皮脂や潤いのバランスが乱れた肌」のことを「肌ブレ」として、独自に定義したという。
 同商品は、(1)皮脂(2)水分保持─の両アプローチで、「肌不調(肌ブレ)」をケアするとしている。
 同社で30歳前後の肌不調を研究した結果、「皮脂」が鍵であることを発見したという。「不規則な睡眠習慣」「ストレス」により、肌の皮脂を構成する成分の一つ「遊離脂肪酸」が増加し、皮脂バランスが崩れ、バリア機能が低下するとしている。そのため、皮脂へのアプローチとして、皮脂バランスを崩れさせる酵素「リパーゼ」に着目し、独自機能成分「早摘みグレープフルーツエキス」を配合したという。
 「水分保持」のアプローチとしては、肌のバリア機能に重要な「ヒト型セラミド」を配合している。「ヒト型セラミド」は水に溶けにくいことが知られている。そのため化粧液には、ナノサイズのカプセルに取り込ませた独自カプセル技術「セラミドナノ微粒子」を開発して配合しているという。
 さらに、肌を滑らかに整える「白ブドウ発酵エキス」や、毛穴まわりの肌を引き締める「緑茶エキス」を配合。肌のざらつきをなくしてキメを整え、化粧のりの良い肌に整えるとしている。


■地球環境に配慮

 「トイロ」シリーズは、地球環境にも配慮して開発を行ったという。化粧液は詰め替え用を用意。乳液はレフィルを用意している。
 化粧液はボトルについて約85%、乳液はケースについて約71%、それぞれプラスチック量を削減したという。
 化粧液の詰め替え用の容器は、医療現場で使われるパウチから発想を得て、素早く注げる独自仕様。環境配慮の素材を採用して開発したそうだ。
 「早摘みグレープフルーツエキス」としては、摘果によって廃棄されたものを使っており、フードロスの削減につながるという。「白ブドウ発酵エキス」は、ワイン醸造時の残さから抽出したものを使用しており、ゴミの削減に貢献するとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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