【ヒットの予感】 <成人向けボードゲーム「R18」> 飲み会利用で人気(2025年7月24日・31日合併号)

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飲み会で活躍するカードボードゲーム「R18」

飲み会で活躍するカードボードゲーム「R18」

 日本ナイトプロダクションズ(本社東京都、豊島拓馬社長)が販売する成人向けボードゲーム「R18」がヒット商品になる可能性を秘めている。すでに先行販売を実施しているが、豊島社長は販売に手応えを感じているという。成人向けの要素を取り入れたボードゲームに仕上げたことで、飲み会などでの利用につながっている。
 「R18」は成人を対象にした飲み会専用のカードボードゲーム。真ん中に置かれたシチュエーションカードを見て、自分の手札から最もそのシチュエーションに適したカードを出して、勝敗を決めていく。
 商品を開発するきっかけは、豊島社長の過去の実体験が関係していた。
 「大学時代から、私は”場づくり”に命を懸けるタイプだった。幹事を任されるたびに新しいゲームや罰ゲームを仕込み、笑わせることに夢中だった。それでも、深夜に差しかかる頃には必ず”盛り上がりの天井”が訪れる。『もっと踏み込めば全員が爆発的に打ち解けるのに』と感じ、頭に浮かんだのが成人向けボードゲームというジャンルだった」(豊島社長)と経緯を語る。
 「R18」は飲み会専用の男女が楽しめるボードゲームだ。だが、決して下品な表現を多用しないことにこだわったという。
 「試作が進むと、規制とガイドラインとの闘いだった。性的部位の描写は全面NG、過度な露出写真もNG、カードに書き込むテキストは自由でも、パッケージや販促素材は厳密な線引きが求められた。そこで私たちは『擬音とシチュエーション』に活路を見出した。直接描かずともイメージが湧く言葉たちは、想像力を刺激しながらも規制をクリアする”ギリギリの笑い”を生み出した」(同)と話す。
 先行して小ロットで販売してみると、ユーザーから「飲み会の序盤から一気に距離が縮まる」「SNSでシェアしたら『そのゲームどこで買えるの?』とDMが殺到した」などの声が寄せられたという。需要があると判断し、本格量産に踏み切った。
 今後、将来的にはアプリと連携することで、全国のプレーヤーがネタカードを投稿し合って遊べるオンライン上のプラットフォームを開発していきたいという。さらに日本版だけでなく、英語版、中国語版といった海外版も開発し、海外販売も視野に入れていく予定だ。

商品開発の様子

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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