【ヒットの予感】 味の再現性にこだわる〈「全自動コーヒーメーカー」〉/11月中旬、6杯用を発売

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一度に1~6杯のコーヒーが入れられる「全自動コーヒーメーカーCM-D465B」

一度に1~6杯のコーヒーが入れられる「全自動コーヒーメーカーCM-D465B」

 家電メーカーのツインバード工業は11月中旬、1度に6杯のコーヒーが作れる「全自動コーヒーメーカー CM―D465B」を発売する。昨年発売した3杯用のコーヒーメーカーは、1年間で累計1万5000台以上を販売するヒット商品となった。6杯用の開発に当たっては、単純に3杯用を倍にするのではなく、味の再現性にこだわり、課題に対応した。
 6杯用を開発する上で課題となったのが、コーヒー豆をひくミルの構造だ。3杯用の2倍となるコーヒー豆をひくため、ミルのモーターに負荷がかかるのを軽減しなければならなかった。結局「4枚羽根と5枚羽根の刃を組みわせることで、モーターへの負荷を軽減できること発見し採用した」(プロダクトディレクション部・谷澤達也氏)と言う。
 ガラス製のコーヒーサーバーは、1杯から6杯まで抽出できる仕様に製作。ただ、小容量のコーヒーを入れたときにサーバーが大きい分だけ熱の放出が上がってしまい、温度が冷めて出てくる課題に直面した。
 これについては、コーヒーの温度を保つ保温ヒーターをオンにするタイミングを早めることで、おいしくコーヒーが飲める仕様に変更した。温度選択は豆の特徴を引き出す83度、アイスコーヒーなど濃いめに入れる90度の2段階に設定している。
 ひいたコーヒー豆をろ過するドリッパーは、1~3杯用のドリッパーと、4~6杯用のドリッパーの二つを用意。「こだわりの味を再現するのが、このコーヒーメーカーの最大の価値なので、それをしっかり再現する構造にするため」(同)杯数に合わせたドリッパーを用意した。
 3杯用の開発と同様、6杯用も東京・南千住のコーヒー専門店「カフェ・バッハ」の田口護店主が監修を務めた。安定した味を出すために湯温と豆の粒度を正しく定め、使用する豆の量に応じて蒸らし方、ろ過層の形状を変えることで、1杯から6杯まで安定したコーヒーの味を再現した。
 「全自動コーヒーメーカー CM―D465B」のサイズは、幅160×奥行き335×高さ425ミリ、重量は約4・8キロ。本体のほか計量カップ、お手入れブラシ、ガイドブック、ペーパーフィルター小5枚と大5枚が付属する。価格はオープン価格としているが、同社では4万5000円前後を想定している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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