【ヒットの秘密】累計販売20万台突破 <「DENBA Health」> 食品鮮度技術を応用した健康機器(2025年12月4日号)

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体操の岡慎之助選手や杉野正尭選手も愛用している

体操の岡慎之助選手や杉野正尭選手も愛用している

 DENBA JAPAN(デンバジャパン、本社東京都、後藤錦隆社長)が展開する微弱電位発生機器「DENBA Health(デンバヘルス)」シリーズは、25年11月時点で累計販売台数が20万台を超えるヒット商品となっている。食品の鮮度保持技術として開発した独自の特許技術をヘルスケア分野に応用した製品。1台当たり税込36万~90万円と高価格帯の製品ながら、家庭用のみならず、宿泊施設やアスリートへの導入が進んでいる。
 同製品群の最大の特徴は、独自の単極方式による「空間電位」の形成だ。従来の電位治療器は、専用の椅子に座って直接電気を流して電解を発生させる「接触型」が一般的だった。「DENBA Health」では、マットを中心に、半径約1・5メートルの空間全体に電場を発生させるという。
 人体も食品と同様に水分を多く含む。空間内で水分子を共振させると、体内の水分子にも働きかける。そのため、ヘルスケアの効果が期待できるとしている。
 ヒットの要因の一つは、生活スタイルへのなじみやすさにあるという。医療機器としての認証を取得せず、あえて「雑貨」として展開しているため、機器を長時間連続して使用してもらうことができるとしている。
 これにより「就寝中」や「仕事中」など、日常生活の中で、無意識にケアができる点が現代人のニーズに合致しているという。
 23年には、ホテルチェーンのアパホテルで、宿泊客の睡眠の質向上を狙った「グッドスリーププラン」に採用された。アパホテルでは、好評を博しているという。
 パリ五輪体操金メダリストの岡慎之助選手も、ずっと以前から同製品を使用しているそうで、現在はスポンサー契約を結んでいる。トップアスリートからの信頼も厚いとしている。
 同社では、美容室や整体院、ペット業界などへも販路を広げている。販売にあたっては、高額商品ゆえの不安を払拭するため、まずはレンタルで「体感」を先行させる手法を徹底しているそうだ。
 実際に使用してもらい、効果を実感してからの購入を促すことで、顧客満足度を高め、口コミによる普及につなげているという。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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