【ヒットの秘密】 応援購入総額1億円超 <「ARTIST SUPPORT ITEM ハンドモデル」> かゆいところに手が届く商品で購入集中(2023年11月23日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む
「ARTIST SUPPORT ITEM ハンドモデル」

「ARTIST SUPPORT ITEM ハンドモデル」

 ホビー関連商品の製造・販売を行う壽屋が販売するハンドモデルが、自社ECサイトと卸売りで好調に売れている。昨年12月に応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で発売し、応援購入総額は目標金額の4946%となる1億円を突破した。クリエイターから、「かゆいところに手が届く商品」として認知が広がり、購入につながっている。
 商品名は「ARTIST SUPPORT ITEM(アーティストサポートアイテム、以下ASI)ハンドモデル」。「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ(DM)」など多くのアニメーション制作を手がけてきたアニメーターである加々美高浩氏とのコラボレーションにより誕生した。
 加々美氏との共同制作に至った経緯について、「当社はフィギュアなどを作っているのだが、『遊☆戯☆王DM』ももちろん制作していた。あるときに『遊☆戯☆王DM』のフィギュアを作っていることから、業界で有名な加々美さんを紹介してもらえることになった」(企画本部・企画グループ・紀平亜貴子氏)と話す。
 「ASIハンドモデル」は漫画家やイラストレーターなど、絵を描く人から重宝されている。普段クリエイターは手を描くとき、自らの手を見たり、写真を撮った手を見たりして描くことが多い。だが、それでは手の細かいところや、何かモノを握った手を描くのが難しかったりする。
 「ASIハンドモデル」では、手首の回転や、指の関節、親指の伸縮など、実際の手とほぼ同じように関節が動く。実際に握手をしたり、ギターを弾いたり、カードを握ったり、箸を持ったりと、本物の手が動いているように稼働する。
 「絵を描く人だと、なかなか手を描くのに誰かの手を撮った写真を見て描くだけでは難しい。描いていく途中で、『ここ裏側が見たいな』『次のこのポーズの手を描きたいな』など、色々な要望が出てくる。そのような要望をこの『ASIハンドモデル』なら叶えることができる」(同)と話す。
 23年9月には、新商品として「ASIハンドモデル 左手」を「Makuake」で発売した。右手と左手がそろうことで握手をしたりするシーンも簡単に描けるようになる。さらに便利な商品を発売し、クリエイターからのさらなる購入につなげていく。

本物の手が動いているように稼働

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

ヒットの秘密 連載記事
List

Page Topへ