【ヒットの秘密】 3種類の使い方ができる〈「3WAY自立式ポータブルハンモック」〉/販売台数がコロナ禍で5倍に

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大人気のハンモック

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 家電やアウトドア用品などの製造、販売を行う阪和(本社大阪府、今井正史CEO)が販売する「3WAY自立式ポータブルハンモック」の販売台数が、コロナ禍の中、過去最高を記録している。3~7月の販売台数は前年同時期の5倍以上。入荷があってもすぐに売り切れる状況が続いているという。
 同商品の特徴は、商品名の通り3種類の使い方ができる点にある。ハンモックを取り付ける台座の幅を変更することで、チェアとして使用することもできる。ハンモックやチェアとして使用しないときは生地を取り外し、付属の棒をつけることで、ハンガーラックとして使用することもできる。折りたたみ式になっており、付属のバッグに収納すれば、手軽に持ち運ぶこともできる。アウトドアでの利用にも便利な商品となっている。生地のカラーは5色から選ぶことができ、価格は税別1万8500円となっている。
 「ヒットのきっかけになったのは、メディアでの紹介だった」(奥田淳氏)と言う。20年7月にメディアで商品が紹介されたことから、「商品を選びに」ではなく、「その商品を買うために」サイトを訪れる人が増えると予想された。そこで同社では、売れ筋のハンモックのアイテム数を増やしたのだという。
 「なんでも作れるメーカーだからこそ、時代にあったものが作れる。それが当社の強み」(同)と話す。ECサイトD.I.G―mania(ディグマニア)では、毎月3~4種の新商品を販売しているという。「コロナ禍で在宅が増え、販売動向が変わりつつある。『今までもありそうだったけどなかった』ものを作っていきたい」(同)と話す。
 同社は、製造と卸が事業の中心であったが、近年ECでの販売にも注力しているという。テレビなどのメディアによる紹介や、インフルエンサーによるマーケティングなど、商品の認知度を向上させることで、売り上げの増加を狙いたいという。「コロナの影響もあったが、ECでの売り上げも急激に伸びてきている。まずはECでの年間売上高10億円を目標に頑張っていきたい」(同)と意気込んでいる。

ハンガーラックとしても使用できる

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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