【ニュースの深層】□□200 <日本広告審査機構> 通常総会で「広告苦情」報告/広告苦情は49%増で過去最多に(2026年6月25日号)

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第52回通常総会の様子

第52回通常総会の様子

 日本広告審査機構(JARO、本部東京都、西澤豊理事長)はこのほど開催した、第52回通常総会で、25年度の事業報告を行った。広告に関する苦情は前年度比49.0%増となり過去最多を記録した。最も多かった媒体はインターネット広告だったという。

■苦情は過去最多

 25年度事業報告によると、「苦情対応活動」で、JAROが受け付けた、広告に対する苦情・相談などの総受付件数は前年度比36.4%増の1万4723件だった。コロナ下の20年度に次ぐ件数となったという。
 中でも苦情は、前年度比49.0%増の1万2589件で、過去最多となった。苦情が多かった媒体はインターネットで、7664件だった。テレビは3949件だったという。申し立てを行った層としては、30~40代の女性が急伸したそうだ。


■啓蒙・広報活動に注力

 広告への苦情が急増した背景には、JAROの広報活動の強化もあったようだ。25年度、JAROは啓蒙・広報活動に注力したという。
 「ステルスマーケティング」や「生成AI活用時の実務的なリスク」など、さまざまなテーマで、セミナーを12回実施し、合計6329人が参加したという。
 広告については、「インターネット上の広告や、不快な広告もJAROが受け付けている」という内容で、テレビ・ラジオCMを制作したそうだ。使用中の新聞・雑誌広告と共に、全国の会員媒体社の協力によって、全媒体正価で約58億円分が掲載・放送されたとしている。


■オンラインの受付も強化

 オンラインの苦情受け付けフォームについても、大幅に刷新したとしている。スマートフォン利用者の利便性向上と受け付けの活性化を図るため、「EFO(入力フォーム最適化)」を導入したという。
 25年度には広告表現への苦情が急増した。JAROでは、こうした苦情について、該当する広告の広告主や業界団体に対し、情報提供する活動を強化したという。 


■厳しさ増す「広告を見る目」

 総会では、中期課題への対応も公表した。(1)インターネット上の広告適正化への対応力の強化(2)JAROと広告適正化活動への認知・理解・賛同の浸透(3)会員社とJAROとのエンゲージメントの強化、広告自主規制活動へのコミットメント向上(4)財務状況の安定性・健全性の確保─の4点だとしている。
 JAROによると、消費者の不満が高まっており、広告を見る目が厳しさを増しているとしている。
 ネット上の広告・表示の適正化は、広告全体の信頼性維持のために重要な取り組みだと受け止めており、基幹業務の確実な実行と中期的な課題の双方に限られた資源を適切に配分して取り組むとしている。26年度は、こうした考えに基づいて、26年度に事業を実施していくという。 
 なお、同総会では、(1)25年度決算(2)会費額改定及び定款実施細則の変更(3)定款の一部変更(4)役員改選─という四つの議案も決議・承認された。
 同日開催の理事会では、時事通信社顧問の西澤豊氏が理事長として再任されたという。

当日開催された記念講演の様子

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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