【ニュースの深層】□□195 <東京都 高齢者対象の消費者被害状況を調査>/「ECで被害」が回答の49%に(2026年4月16日号)

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 東京都はこのほど、都内在住の高齢者2400人を対象に消費者被害状況などについて調査を行い、その結果を公表した。それによると、被害にあったと回答した人が前回調査よりも増えた一方で、被害後にインターネットで調べた人が多くなり、シニア世代においてもネットを活用して解決策を探るような動きが広がっていることが分かった。

 都では「高齢者の消費者被害」「情報発信ツール」「都民の消費生活」「若者の消費者被害」の四つのテーマを毎年ローリング形式で調査を実施している。
 25年度は、高齢者の消費者被害の実態を把握し、今後の施策の参考とするため、25年9月30日から10月2日まで、都内在住の60歳以上の男女2400人を対象にウェブによるアンケートを実施した。
 今回調査した各販売方法・商法別では「インターネット通販」「定期購入」「架空請求・不当請求」「点検商法」に加え、今回から「訪問購入」を加えて5項目について聞いた。
 販売方法・商法のいずれか一つでも被害にあったことがあるか聞いたところ、「被害にあったことがある」は7.3%で前回調査と比べ2.9ポイント上昇した。また、「被害には至らなかったが問題を感じたことがある」は41.5%と4割を超えていた。
 「被害にあったことがある」と回答した人の中では、「インターネット通販」が最も多く49.3%で、他の商法と比べて突出した。2番目に多い「定期購入」の約3倍となった。
 スマホを利用するシニアが増えたことで定期購入に関する相談が増える傾向にある状況と一致している。
 一方で住宅設備関連などの「点検商法」は6・3%と最も少なかった。
 こうした被害にあった人に、被害後の行動を聞くと、「インターネットで調べた」が50人で最多。次いで「警察に相談した」が38人、「消費生活相談センターに相談した」が32人だった。一方で、被害にあった後、「何もしなかった」と回答した人は58人だった。配食や宅配事業者など定期的に訪問する事業者に相談した人はゼロとなり、食品宅配や訪問販売企業のコミュニケーションの在り方について課題も浮き彫りになった。
 東京都生活文化局・消費生活部の鈴木智也消費者情報総括担当課長は「高齢者の消費者被害は継続して発生していることから、引き続き注意喚起を行っていく必要がある」と話している。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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