【ニュースの深層】□□145 <中国税関総署、日本水産物の輸入を停止> 国内産直EC企業が支援に乗り出す(2023年9月21日号)

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ビビッドガーデン・秋元里奈社長

ビビッドガーデン・秋元里奈社長

 中国の税関総署は8月24日、「日本水産物の輸入全面停止に関する公告」により、原産地を日本とする水産物の輸入を全面的に停止すると発表した。輸入停止の理由は、東京電力の福島第1原子力発電所がALPS処理水を海洋放出したことを受け、中国の消費者の健康と輸入食品の安全を確保するためだという。中国を主要な販売場所にしていた日本企業にとっては、中国が水産物の輸入を停止した措置は、大きな打撃となる。国内の水産関連企業を救うため、産直EC企業などが立ち上がり、支援を強化している。

 21年以降、日本にとって中国は第1位の農林水産物・食品の輸出先となっている。農林水産省が発表した調査によると、22年の日本から中国への農林水産物・食品の輸出額は前年比25.1%増の2782億円となり、全体の20.8%を占めた。
 中国向け輸出額のうち水産物は871億円、品目別ではホタテ貝が467億円、なまこが79億円、かつお・まぐろ類が40億円だった。
 輸入停止を受け、「食べチョク」を運営するビビッドガーデン(本社東京都、秋元里奈社長)、「ポケットマルシェ」を運営する雨風太陽(本社岩手県、高橋博之代表)、「産直アウル」を運営するレッドホースコーポレーション(本社東京都、山田健介社長)などの産直ECサイト運営企業が、支援策を発表している。
 「食べチョク」では、(1)優先審査や販促サポート(2)売り上げに影響が出た生産者への早期入金(3)消費者向け調査の実施─などを実施している。
 「当社は8月24日に処理水が放出された翌日から、支援を開始した。どのような影響が出るか不明な状況だったが、近隣地域の漁業者からは風評被害に対する懸念の声が上がっており、生産者の不安を解消するため、積極的に支援策に取り組んでいる」(ビビッドガーデン・秋元社長)と話す。
 「ポケットマルシェ」では、(1)「#ニッポンの魚介を食べて応援」タグをサービス内に設置(2)送料500円引き─などに取り組んでいる。

(続きは、「日本流通産業新聞」9月21日号で)

雨風太陽・権藤裕樹取締役 C2C事業部門長

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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