【ニュースの深層】□□89〈中国電子商取引法が施行〉/中国政府は越境ECの規制緩和へ

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 中国において19年1月1日、ネット通販を規制する「中国電子商取引法」が施行される。ネット販売事業者に登録を義務付けることで、個人の転売事業者などの脱税を防ぐ狙いがあるようだ。ネット上では今回の新法成立に関連付け、越境ECの規制が強化されるという憶測記事も出ていた。しかし、実際は同法にかかわらず中国政府が越境ECの規制緩和を推し進めており、国内の越境EC事業者にとっては追い風が吹いている。

 「中国電子商取引法」は、中国で初めてネット通販に特化した法律として成立した。消費者保護や知的財産権保護などを網羅した法律で、中国内でネット通販を実施する事業者やECモール運営者を対象としている。
 中国内でネット通販を行う事業者は、営業許可を取得し、ウェブページの見えやすい位置に掲載することが義務付けられた。
 ある中国向け越境EC支援企業の社長は、「具体的にどのように営業許可を取得するのか、どのように掲示するのか、はっきりしたことはまだ分からない。ただ、中国のネット通販事業者は、日本の事業者が特定商取引法に関する表記を掲載しているように、事業者情報を掲載しており、越境EC事業者も同様の掲載が求められるかもしれない」とみている。
 中国では法律やルールが実際にどのように運用されるかは、ふたを開けてみないと分からないケースが多く、越境EC事業者は臨機応変に対応する必要がありそうだ。
 ただ、中国政府が日本の事業者に直接的に処分することは現実的に考えにくい。今回の法律では、ECモール事業者も対象となっているため、モールに出店している越境EC事業者はモールから登録を促される可能性は高いだろう。

■CFDA、CCCは不要
 同法には、越境ECにおいて輸出入監督管理などの関連法律・法規を順守する義務を負う旨の規定が盛り込まれている。この条文を拡大解釈して、ネット上で「日本企業が越境ECを行う際にも、一般貿易と同様にCFDA(食品や薬品の国家認証)やCCC(日本のJIS規格のような製品認証制度)の認証取得が義務化される」といった記事を配信する事業者が現れた。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。


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