【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇84◇ 通販化粧品の商品開発で注意すべき点は?(2022年9月1日号)

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

【Q】

 最近、商品開発の担当者になりました。もともと理系の学部に在籍していたので多少の知識はあるのですが、そちらの知識よりも「売り上げデータをよく見なさい」と言われています。(中堅の通販化粧品会社の開発担当者)

【A】 商品開発者よりマーケッターになるべき

◆お客さまを知る

 通販化粧品会社の商品開発は、単にモノを作ればよいという業務だけではなく、さまざまな販売データ分析も不可欠と言えます。それはマーケッターと開発者が一体となったような役割を期待されているからです。
 今回は主にマーケッターとして通販化粧品の商品開発はどんな点に気を付けたらよいかという点に絞って、私自身が商品開発をお手伝いするときに注意しているポイントを解説します。
 まず通販化粧品会社の商品開発は既存顧客向けなのか、まったく新しいお客さまを獲得するためのスタートアップの商品なのかによって変わります。今回はある程度の顧客を抱えている既存の通販化粧品会社の場合を想定しましょう。
 私が商品開発を手伝う場合は、まず既存のお客さまの販売データを徹底的に調べます。そこで注目するのは多く売れている商品はもちろんですが、なぜ売れているかを見極めます。 
 次に注目するのは、広告出稿量もあまり多くなく、販売数量もさほど多くないが、リピート率が高い商品を必ずマークします。
 お客さまにアンケート調査をして調べるのは、他社で定期的に購入している商品や、買ってみたいと注目している商品です。モニター会やレッスン会では使用している他社化粧品を見せてもらう、あるいはポーチの中身を見せてもらう機会も多くしています。人気店舗では売れ筋商品をチェックし、ほとんどすべての通販化粧品の広告には目を通しています。


◆世の中のニーズを知る

(続きは、「日本流通産業新聞」9月1日号で)

〈プロフィール〉
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏
 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

強い通販化粧品会社になるために 連載記事
List

Page Topへ