【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇68◇ アフターコロナ見込んだ対策とは

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〈Q〉

 今、店頭販売と比較すると通販は各社とも大きく売り上げを伸ばしているようですが、化粧品通販である当社はあまり伸びていません。マスク生活でメーク商品が全く伸びていないことが響いています。新規顧客獲得も動いていません。今、何をしておくべきでしょうか。(中堅の通販化粧品会社)

〈A〉 今は通販でできることを広げておきたい

◆新規顧客獲得が不振

 日本通信販売協会の売り上げデータを見ても、食品と生活雑貨の売り上げは前年よりも大きく伸びていますが、化粧品や衣料品の伸び率はそれほどではありません。ステイホームの時期が長くなっていますので、食材や家具などのニーズが高まるのは当然と言えます。しかし、化粧品や衣料品はアイテムによって売り上げの格差が激しく変動しています。
 新規顧客獲得にかかるコストが高くなっている割に、人数を獲得できないので、投資金額を回収するためには、長い期間が必要になっています。その半面、競合が激しくなっており、初回割引のサービス競争が響き、離脱するお客さまも多く、LTVは低くなる一方と言えます。
 新規顧客獲得がなかなかうまくいかなくなった理由は、あまりに新規参入企業が多くなり競合が激化したこと、もう一方ではECが通販のメインメディアになったため、ECの新規顧客獲得の価格が上がったことなどが挙げられます。
 ECの初期の段階から新規顧客獲得に取り組んできた企業と比較して、メリットが少なくなってきていると言えるでしょう。コロナ禍の下でその影響は大きくなっていると思います。いわばビジネスモデルをもう一度見直す時期に来ているのかもしれません。

(続きは、「日本流通産業新聞」」1月21日号で)

〈プロフィール〉
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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