【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇100◇ お客がなかなか使い方を覚えてくれません(2024年2月8日号)

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【Q】



 コロナ禍が一段落したので、久しぶりにお客さまをお招きして「お手入れレッスン会」を開催したのですが、そこでびっくりすることがありました。ロイヤル層のお客さまが商品の使い方と手順を間違えていたのです。使用量も適切ではありませんでした。長く購入してくださっているお客さまなので、これまでに会報誌やDMも送付しており、「よくご存じのはず」と思っていたのですが。(中堅通販化粧品会社)

【A】 これまでの「10倍伝えるつもりで」伝えたい



◆伝わらないものだと知るべき

 まず「お客さまには使い方などの情報は伝わらないものだ」ということを知るべきだと思います。弊社では、ひんぱんにお客さまインタビュー(グループインタビュー、デプスインタビューなど)を実施していますが、ロイヤル顧客のグループでも必ず使い方を間違っている方がいらっしゃいます。ある通販会社のケースでは、お客さまの80%が商品の出し方を間違っていました。20年間もご愛用いただいている方々だったにも関わらず……。
 スキンケアでよく間違えられるのは使用順。一般的な3ステップ「ローション、乳液、クリーム」とは異なるアイテムを組み込んでオリジナルの美容メソッドを提唱しているブランドで、特に間違いが多いようです。次に間違いが多いのが使用量。そもそもメーカーは使用量の目安として、500円玉大とか、パール1粒など、剤形や個々のイメージによって量が異なる表記を使っています。これは手に取った時に分かりやすい表現ではありません。プッシュ式の容器でも、プッシュの回数、おしこむ力の強弱よって出る量は異なります。
 このようにこちらが十分にお伝えしているつもりでも、なかなかお客さまには伝わらないものです。ましてシニア層ならば、若いころに身についたお手入れが習慣になって、変えられないことも多いようです。


◆使い方が購買意欲を左右

(続きは、「日本流通産業新聞」2月8日号で)

<プロフィール>
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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