【強い通販化粧品会社になるために~基礎講座Q&A】◇111◇ 価格設定に迷っています(2025年2月13日号)

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【Q】

 新商品を発表するのですが、正直なところ価格を決めかねています。最近の売れ行きを見ていると、ちょっとの価格差でお客さまの反応が大きく変化するような気がして、これまでと同じような「値決め」でよいのかどうか、不安になっています。(中堅通販会社)

【A】お客さまの意見を聞き、ただし安くはせず、多少高くても買ってもらえる商品を提供する


◆お客さま調査で意見を聞く!

 フォー・レディーで実施している、さまざまな通販化粧品会社のお客さま調査によると、最近の通販化粧品の顧客は、「安く買いたいから」通販化粧品を買っているのではなく、「商品を選び抜いて」購入しています。アイテム別に、購入しているブランドの価格を尋ねてみると、全国平均の化粧品購入価格よりかなり高額です。現実に購入している商品がそのレベルなので、「使ってみたい憧れ商品は?」という問いにはラグジュアリーブランドがずらりと並びます。つまり「安いから通販で買っている」訳ではなく、「欲しいものを通販で買っている」のです。通販は「わざわざ自分から見つけた商品」なので、単に価格が購入の理由ではないようです。
 さて「値決め」をどうするか、ということですが、まずはお客さまに対する徹底調査をすることが必要だと思います。既存客ならば、客層(ロイヤル、ライト、離脱などの顧客区分)別に、アンケートやインタビューを駆使して、本音の調査をしたいところです。今使っていただいている自社商品について、ざっくばらんなご意見を伺えるチャンスでもあります。また、自社商品かどうかにかかわらず、「一度は使ってみたい憧れ商品」などを聞き出すことも必要でしょう。そういう場を設けて、お客さまの「価格に対する本音」を集めると参考になることが多いです。


◆お客さまの要望より高く

(続きは、「日本流通産業新聞 2月13日号で)

<プロフィール>
 鯉渕登志子(こいぶち・としこ)氏 アパレル業界団体、カネボウファッション研究所を経て(株)フォー・レディーを設立。化粧品通販を中心に「女性のための女性による広告制作」を手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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