【EC向けサービス事例】第57回 物流効率化システム「モバイル・アセット・マネジメント・サービス」/ 導入サイトニトリ「ニトリネット」/物流の受託事業に参入

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「MAMS」導入後、業務効率を高めることで物流費の高騰を抑えている「ニトリネット」

「MAMS」導入後、業務効率を高めることで物流費の高騰を抑えている「ニトリネット」

ニトリは6月17日、ECの物流業務を効率化するソリューションシステム「モバイル・アセット・マネジメント・サービス(MAMS)」をECサイト「ニトリネット」に導入した。ECの利便性を高めたほか、他社の物流業務の受託も開始。配送車両のドライバー不足などが課題となる中、業務効率を高めることで物流費の高騰を抑えている。
「MAMS」は伊藤忠テクノソリューションズ(本社東京都、菊池哲社長)が提供しているクラウド型の物流システム。
 ECで受注すると、配送車両の手配や配送ルートの作成を自動で行うほか、配送先の住所やトラックの積載量などに基づき、受注時点で最も効率的な配送計画を組む。
 注文条件が変わった場合にはリアルタイムでルートを変更。出荷後の追跡や業務完了の通知機能も実装している。
 ニトリが「MAMS」を導入したのは、配車や配送ルートを最適化することで配達時間指定の対応件数を増やすため。
 従来、配送の時間指定の対応件数は地域ごとに1日当たりの上限数を定めていた。上限を機械的に設定していたため、「トラックの荷台に余裕があったり、配送時間が余ったりする場合があった」(ニトリ・広報部)と言う。
 「MAMS」を導入したもう一つの目的は、物流の受託事業に参入する上での基盤をつくること。「MAMS」で構築した物流システムを使い、物流業務の受託事業を6月17日に開始した。
 全国で60社以上の物流企業と提携。出荷や配送の効率化を支援している。すでに10社以上と物流の受託契約を締結した。
 自社の配送網を使って受託事業を行うことで配送効率を高め、物流コストの抑制を図っている。物流事業は子会社のホームロジスティクス(本社北海道、松浦学社長)を通じて手掛けている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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