【EC向けサービス導入事例】第50回〈中小企業支援事業「IT経営応援隊ぎふ」導入〉/導入サイト 加工肉ECサイト「肉の御嵩屋」/売り上げが30%アップ

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サイトには加工肉の製造方法や産地の情報を盛り込んだ

サイトには加工肉の製造方法や産地の情報を盛り込んだ

加工肉を販売する肉の御嵩屋(みたけや、本屋岐阜県、山田眞二社長)は「炭火焼豚」を主力商品にEC事業を展開している。県の中小企業支援制度を利用し始めてから約半年間で、月商が支援前比で30%増加した。
 同社は10年ごろに自社サイトを立ち上げEC事業を開始した。ただ、開設から1年ほどはECサイトへの集客がうまくいかず、思うように売り上げにつなげられなかった。そこで同社は11年に岐阜県の委託を受け(公財)ソフトピアジャパンが実施する中小企業支援制度「IT経営応援隊ぎふ」を導入することにした。
 ソフトピアが「肉の御嵩屋」のECサイトの内容を調査したところ、「ユーザーの購入意欲を向上させる内容が不足していた」という。ソフトピアはサイトの改良策として、(1)モールへの出店(2)商品説明の拡充(3)SEO対策─の3施策を提案した。
 ソフトピアは、新規顧客を効率よく獲得する手法として「楽天市場」への出店を支援した。EC運営のノウハウがあまりなかった御嵩屋に、楽天の店舗運営システムの操作方法、店舗ページの作成方法まで基礎の部分から細かい指導を行った。ソフトピアではさらに、競合店との差別化を図るために「ギフト商品開発」を提案するなど、商品企画の支援も行った。
 自社サイトも大幅に改良し、全面リニューアルした。商品説明の拡充には、それまでは記載されていなかった、加工肉の製造方法や産地などの情報を盛り込んだ。「ユーザーに商品をイメージしてもらいやすくなるよう工夫を施した」(山田社長)と言う。商品説明の改良に当たっては、SEO対策としても有効に作用するよう、検索されやすいキーワードをふんだんに盛り込んだ。
 楽天出店とSEO対策が奏功し、ECサイトへのアクセス数は激増した。導入から半年間で月商は30%アップしたという。ギフト商材などの開発はリピーターの獲得につながり、利益率も増加したという。


〈システム概要〉
 「IT経営応援隊ぎふ」は、岐阜県内の中小企業を支援する事業。(公財)ソフトピアジャパンが岐阜県の委託を受けて運営している。ネットショップの売り上げアップや業務効率化を支援する。EC事業者に対しては、県内のシステム会社の紹介なども行っている。

主力商品の「炭火焼豚」

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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