【海外売り上げ アップしました】〈オイシックス「Oisix香港」〉/食品の品質や安全性に支持

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オイシックスの香港向けECサイト

オイシックスの香港向けECサイト

 オイシックスは09年から、中国・香港向けに食品のECを行っている。販売しているのは国内から輸出した野菜や果物が中心だ。取り扱う食品の品質や安全性が評価され売上高は拡大。14年3月期の香港向けECによる売上高は、前期比約3倍増の2億2000万円だった。13年4―9月期から黒字となっている。
 香港を対象にしたのは、関税や品目といった障壁が低いとともに、邦人が多く居住しているため。ただ、輸出にかかるコストが上乗せとなるため、商品価格は国内の4~5倍に達する。
 このため購入者は当初、日本円で年収600万円以上の所得層や、香港在住の邦人を想定していた。しかし、実際は30~40代の共働き主婦による利用が目立った。買い物時間の節約と、子どもに安全な食品を食べさせたいというニーズからだ。
 主婦向けには12年から定期販売を強化。利用者全般を対象に、送料を優遇する有料会員サービスも開始した。1カ月に1回、商品をまとめて購入するヘビーユーザーの会員登録を進め、サイト会員数の拡大につなげている。
 香港への輸送は船便を利用。同年には香港に専用倉庫を開設し、物流の効率化とコスト削減を図っている。
 13年6月から、ヤフーが香港向けに運営するECサイト「Yahoo! 香港Supermart」に出品。販売チャネルを増やすことで、認知拡大を狙う。
 サイトの宣伝は、検索広告とフェイスブックを利用。フェイスブックでは食品の画像とともに、セール情報を告知している。香港向けアカウントのファン数は約3万7000人(15年2月17日時点)となっている。
 香港向けECサイトの構築は、多言語表示と定期販売の決済に対応できるカートシステム「マルチリンガルカート」を使用。中国語(繁体字)のほか日本語と英語の表示に対応させている。


〈企業データ〉
 社名:オイシックス株式会社
 システム:マルチリンガルカート
 出店先:自社サイト、Yahoo! 香港Supermart(香港向けEC事業) 
 配送委託先:ヤマト運輸
 社員数:179人

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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