【集客率 アップしました】〈TORICO〉/約10万人の顧客獲得

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

漫画「ベイビーステップ」の書き下ろしイラストを載せた段ボール箱

 漫画全巻セットのECを展開するTORICO(トリコ、本社東京都、安藤拓郎社長)は13年7月から、商品配送の段ボールに漫画の原作者が書き下ろしたイラストの掲載を始めた。イラスト入り段ボールの利用後、対象商品のページビュー(PV)数は従来の1・5倍になるなど顧客が流入。今年11月までに8万~10万人の顧客獲得につながったとみている。
 集英社の漫画「トリコ」のアニメ映画公開を記念して昨年7月、原作者にイラストの書き下ろしを依頼した。原型となる段ボールに直接イラストを描いてもらい、梱包用の段ボールに転載するためだ。
 配送用段ボール箱にイラストを転載し「トリコ」購入者への発送に使用。自社での告知や商品購入者による画像が、「ツイッター」などのソーシャルメディアで共有された。「トリコ」の売り上げは従来の30倍以上となり、月間数百セット単位の出荷に達したという。
 漫画原作者によるイラストを段ボールに掲載した企画は、これまでに6回実施。開始時は1カ月半の期間限定で企画したが、限定期間終了後もイラスト入り段ボールを利用している。
 最も成果が上がった企画は昨年10月、秋田書店の漫画「弱虫ペダル」のイラストを掲載したものだ。漫画の登場人物を2種類の段ボールに分けて掲載。SNSでは、どちらを選ぶかというテーマが拡散した。
 「弱虫ペダル」の販売数は月間約30セットだった。しかし、イラスト入り段ボールの利用後は月間1300セット以上に増加。現在も同様の出荷数が続いている。
 「弱虫ペダル」の新刊が刊行された今年5月以降、新刊もまとめて出荷できるように、新たなイラストを掲載した3種類目の段ボールを利用している。
 イラストを掲載した段ボールが評価された理由として同社では、「段ボールでしか見ることができないキャラクターのイラストが作品ファンへの訴求になっている」(濱田潤氏)とみている。
 11月17日から、講談社の漫画「ベイビーステップ」のイラストを段ボールに掲載。今後、新たなイラストを用いた段ボールの利用は事前に告知する。原作者がイラストを描いている様子の写真をSNSに掲載するといったプロモーションも検討。ファンに対し、新たな段ボールの製作が進んでいる様子を見せて宣伝効果を高めていく。
 自社ECサイトの名称は「漫画全巻ドットコム」。同社の14年3月期売上高は約17億円だった。今期7カ月間(4―10月)の累計売上高は約10億円で推移しており、前期並みの売上高を確保する見通しという。


〈企業データ〉
 社名:株式会社TORICO
 出店先:自社サイト
 導入システム:─
 配送委託先:佐川急便、日本郵便
 社員数:9人

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

アップしました 連載記事
List

Page Topへ