【インフォマーシャル〈出稿量データから見る商品戦略〉】第29回 常に新しさが求められる健康機器(2023年2月2日号)

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 1日に何千分、何万分と流されるインフォマーシャル。よく見る商品もあれば、たまに目新しい商品も登場する。しかし、どんな商品も放送回数や放送分数、放送時期などをじっくり調べてみると、売れる理由や各社の戦略・努力が見えてくる。今回は、健康食品と同じ「健康」を目的にするフィットネスのカテゴリーに注目した。

■商品寿命は短めか

 インフォマーシャルにおいては、健康食品の放送分数が最も多いことは周知の通りだ。時代が変化しても、人々の、「健康」に対する意識や興味は揺るがないからだろう。同じく健康に関係するカテゴリーとして、「フィットネス」がある。「フィットネス」の分野では、健康機器のインフォマーシャルが多く放送されている。2013年ごろの放送分数と比較すると、「健康食品」は増加傾向、「フィットネス」は減少傾向だが、ここ数年は、いずれも比較的安定して放送を続けていることが分かる=グラフ1参照。
 ところが、商品別の放送分数をグラフにしてみると、「健康食品」と「フィットネス」ではグラフの形がまったく違うものになる。
 グラフ2・3は、4カ月ごとの放送分数をまとめたものだ。22年10~12月の放送分数が上位の商品を対象とした。
 「健康食品」は、一度放送がスタートすると、放送が長続きする商品が多いようだ。右肩上がりに放送分数が伸びている商品も目立つ=グラフ2参照。
 一方、「フィットネス」の商品は、放送分数に安定感がない。長く放送を続けている商品であっても、放送分数が多い時期も0分という時期もあり、グラフの山は上がったり下がったりだ=グラフ3参照。
 過去をさかのぼってみても「健康食品」のように長く放送している商品は少ない。数年放送した後、一切放送しなくなった商品も、いくつも見受けられる。
 もちろん、「健康食品」は長く愛用を続けるタイプの商品であり、健康機器は基本的に1回の購入にとどまるタイプの商品のため、当然の現象だとも考えられる。


■需要はあり続ける

(続きは、「日本流通産業新聞」2月2日号で)

データ提供:(株)ハニーマスタード
 全国で放送されているインフォマーシャルについて、商品カテゴリー別、商品別、局別などに、放送回数、放送時間、価格などすべてをデータベース化し、プロモーションやマーケティングコンサルティングなどの事業を行う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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