【インフォマーシャル〈出稿量データから見る商品戦略〉】第19回 「Airdog」出稿と新型コロナ拡大の偶然 (2022年1月27日号)

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 1日に何千分、何万分と流されるインフォマーシャル。よく見る商品もあれば、たまに目新しい商品も登場する。しかし、どんな商品も放送回数や放送分数、放送時期などをじっくり調べてみると、売れる理由や各社の戦略・努力が見えてくる。今回は、新型コロナ拡大とほぼ同時に出稿を開始した「Airdog(エアドッグ)」に着目。新型コロナと放送分数に関係はあったのだろうか。

■感染拡大前から検討

 インフォマーシャル調査会社のハニーマスタード(本社東京都)がまとめた「生活家電」分野のインフォマーシャル出稿状況のデータ(グラフ1参照)を見ると、2020年春あたりから、空気清浄機類を含む「加湿・除湿・空気清浄器」の放送分数が伸びていることが分かる。ただし、空気清浄機だけの出稿分数を確認できない。そのため、商品ごとにデータを見てみることにしよう。
 商品別で見たところ、空気清浄機の出稿はそれほど多くはないものの、その中で「高性能空気清浄機 Airdog X5s(以下、「Airdog」)」の出稿が際立っていることが分かった。
 グラフ2を見ると分かるが、「Airdog」の出稿は、20年3月に始まった。当初は月間30分の出稿だったが、その後放送分数を増やしていき、同年12月には出稿分数が2218分に、21年12月には3648分になっている。
 「Airdog」の出稿がスタートした20年3月は、新型コロナ拡大の懸念が広がった時期だった。政府からは、休校・テレワーク・外出自粛の要請が行われた。「Airdog」の販売代理店であるトゥーコネクト(本社東京都)の広報にこのタイミングについて聞いたところ、「商品取り扱いの検討は、新型コロナの感染被害が顕在化する1年前から進めていた」ということだった。新型コロナの拡大があったからインフォマーシャルの出稿を開始したわけではなかったようだ。

(続きは、「日本流通産業新聞」1月27日号で)


データ提供:(株)ハニーマスタード
 全国で放送されているインフォマーシャルについて、商品カテゴリー別、商品別、局別などに、放送回数、放送時間、価格などすべてをデータベース化し、プロモーションやマーケティングコンサルティングなどの事業を行う。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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