【次代を担う企業の「EC戦略」】第25回〈鎌倉新書(上)〉 「いい葬儀」は2代目社長が開拓・深耕

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 鎌倉新書は、日経新聞が「見えない資産を多々抱える中堅企業」と指摘する1社。1984年、仏壇仏具業界向け書籍の出版社として設立。現在の「いい葬儀」など終活関連のポータルサイトの展開は、2代目社長(現会長)の清水祐孝氏の手で開拓・深耕された。
 現在、全国1000の葬儀社と提携する「いい葬儀」サイトのスタートは2000年。「サイトに登場する葬儀社探しは大変だったでしょう」という問いに清水氏は、「経営的には厳しかったが、出版事業で関係を積み重ねてきた葬儀業者という基盤がありましたから」とし、こう続けた。
 「01年には『月刊仏事』を創刊している点からもお分かりの通り、出版とウェブサイトの二足のわらじ状態でのスタートでした」
 スタッフの大方は出版業に自らの居所を求めていた。「何がサイト商売だ」という面々がほとんど。そうした社員にサイトビジネスへ目を向けさせなくてはならない。これが清水氏の本心。そのためには、「いい葬儀サイト」を成功させなくてはならない。
 清水氏は「出版業は情報加工業と認識している」。それを具現化するためのサイト開設だった。「他資本が進出してきても、出版で培った基盤が武器になる。立ち位置がそもそも違う。

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月1日号で)

【著者プロフィール】
千葉明(ちば・あきら)氏
 1949年群馬県生まれ。明治大学政経学部卒業後、1973年4月、日本短波放送(現日経ラジオ社)入社。1976年5月、経済評論家・亀岡大郎氏に師事。1982年6月、独立、(有)オフィスエーシー設立。そして自営のいまも、新聞・雑誌の原稿作成、書籍上梓、講演活動に従事。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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