【ネットが拓く〈リテンションの時代〉】連載第30回 SDGsを考慮へ

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■マーケへの影響は考えなかった

 マーケティングの世界に今、大きな変化が生まれようとしている。立っていた地面が大きく揺れ動いているようだ。
 バリバリのマーケッターだったころ、マーケティングは「売れる仕組み」を作ること、ブランディングは「売れ続ける仕掛け」を展開することと定義し、後輩に指導していた。
 マーケティングもブランディングも「売る」ことを基本として「もうかる」ことを目指し、利益確保をベースにした企業活動を実施してきた。
 そんな中で2015年9月、国連サミットでSDGs(持続可能な開発目標)という考え方が採択され、国連加盟193カ国が参加することになったとのニュースを見た記憶がある。
 当初は開発目標という言葉に惑わされ、企業のマーケティングへの影響を考えていなかった。
 そもそもSDGsは、「貧困・教育・平等・気候変動・働きがい」を解決し、経済成長を達成しながら持続可能な社会にするという17の大目標と、169の到達目標からなっている。あまりに広く、あまりに細かくなっていたため、企業活動にどう影響してくるのか混沌としていた。
 おまけに、わが国のSDGsアクションプラン2019を見ても、(1)SDGsと連携する「第5世代のソサエティー」推進(2)SDGsを原動力とした地方創生と環境に優しい街作り(3)SDGsの担い手として次世代・女性力の強化─など、マーケティングに直接結び付くものではないと考えていた。


■「持続」を念頭に置いた経営に変化

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月12日号で)

〈プロフィール〉
伊藤 博永(いとう・ひろなが)
 1993年3月、旭通信社(現ADK)入社。2001年4月、価値総研取締役、09年4月、ADKダイアログ代表取締役、15年9月、日本リテンション・マーケティング協会理事、18年4月、日本リテンション・マーケティング協会監事(現任)。

 筆者に関する問い合わせは、一般社団法人日本リテンション・マーケティング協会事務局((電)=03―6910―4644)まで。http://j-rma.jp/

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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