【ネットショップ「売れる」デザイン・演出テクニック】連載69 効果的な影の使い方

  • 定期購読する
  • 業界データ購入
  • デジタル版で読む

 ECサイトのデザインにおいて、商品画像などに若干の影を加えた奥行きのある写真を使用することがトレンドになりつつあります。影をつけた奥行きのある写真については、時代による変遷があります。00年代初頭には、コントラストの強い影をつけたものがトレンドでした。ですが最近は、〝半立体的〟ともいえる、さりげない影の付け方が流行りつつあるのです。今回は効果的でさりげない影の表現方法を伝授します。


■ファッションとECデザインの相関性

 ECデザインには時代ごとのトレンドがあります。最近は、装飾を加えていく「足し算」型ではなく、表現をシンプルにそぎ落とした「引き算」型のデザインが好まれています。
 「引き算」型デザインとは、一聴すると容易に感じるかもしれません。しかし、一歩間違うと簡素すぎてインパクトに欠ける印象になってしまいがちです。
 そこで生きるのが、若干の影を加えるといった「半立体的」な演出です。影の演出方法にはさまざまありますが、まずは影の色使いに注目してみましょう。
 本来、影の色は黒に近く、画像処理ソフトなどのデフォルト設定である黒を使用しがちです。ですが、陰で効果的な演出を狙うのであれば、影を加える対象物の背景色が暖色か寒色かによって色を変えるべきです。


■さりげない表現でインパクト訴求

 背景色が寒色の場合は影の色は黒でもなじみが良いです。一方で、背景色が暖色の場合、影が黒だと背景に対してくっきりした強い印象になります。悪目立ちしてしまう可能性もあるため、背景色が暖色の場合、影は黒ではなく茶色を用いるのがおすすめです。
 また、影の照射の角度や濃淡も画面上のコントラストを決める重要な要素となります。画像処理ソフトのデフォルト設定のままにせず、対象物や背景に応じて毎回調整してみましょう。

 (続きは、「日本ネット経済新聞」11月23日・30日合併号で)

《プロフィール》
 長山衛(ながやま・まもる)氏
 某大手食品ECサイトで運営を手掛けた後、08年10月にECサイトの運営代行などを手掛ける株式会社ネットショップ総研を設立。
 11年11月に「食品ネットショップ『10倍』売るための教科書 リピーターを確実に増やす商品プレゼン77のテクニック」(日本実業出版社)を上梓。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

「売れる」デザイン・演出テクニック 連載記事
List

Page Topへ