【ネットショップ「売れる」デザイン・演出テクニック】連載55 定番商品と冒険商品の境界線とは

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 店舗における定番商品とは、主に流行やシーズンに売り上げがあまり左右されず、年間を通じてコンスタントに売れるものを指します。
 特に年齢が高くなるにつれてベーシックな定番商品の購入にシフトしがちですが、買い物慣れした消費者からしてみると、定番商品はもはや買い尽くした感もあり、昨今は安定した売り上げを確保できる商品が少なくなっている傾向にあります。
 では、いかなる状況にも負けない定番商品とは何なのかを紐解いてみましょう。
 例えば流通額の多い食品で考えてみます。スーパーなどで見かけることの多い粉末状の鶏がらスープですが、かつおや昆布のだしと並んで常備しているご家庭も多い基礎調味料です。
 消費者の認識としてはスープに使用するだしとして購入することが想定できますが、献立のバリエーションが乏しい場合、毎回スープに使用するだけではたとえ気に入っていてもだんだん飽きてしまいます。
 販売する側としてはできればコンスタントに購入して欲しいものですが、このままではほかの商品に浮気されてしまう可能性が大いに考えられます。
 そこで重要なのが「新しい使い道の提案」です。近年はクックパッドなどのレシピ共有サイトの普及により、料理を作る際にまずレシピ検索をしてから買い物に出かけたり、冷蔵庫にある食材を検索してマッチしたレシピの調理に取りかかるケースも多く見られます。
 先ほどの粉末状の鶏がらスープを検索してみると膨大な量のレシピがヒットしますが、いちいち調べるのは手間が掛かります。
 では、商品ページや同梱物に定番商品を使った新しいレシピと、季節ごとの使い道が掲載されているとしたらどうでしょう?
 これは食品だけではなくアパレルなどでもいえることですが、定番商品と相性の良い商品をあらかじめ提案することで購買意欲が高まります。

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月23日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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