【ネットショップ 「売れる」デザイン・演出テクニック】連載106 新しい文化と消費者マインド

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 激動の2020年を経て、いよいよ21年が始まりました。新型コロナウイルス終息の目途が立たない不安な状況の中、消費者は年末年始をどのように過ごしたのでしょうか。
今回は、コロナ禍で生まれた新しい文化という視点から、消費者マインドをひも解きます。


■「人」×「タイミング」で心は動く

 例年の年末年始の場合、百貨店や商業施設はバーゲンや初売りで連日ごった返しますが、20年末は混雑回避を念頭に、時短営業を行ったり、イベントの開催時期をずらしたり、各所でさまざまな工夫がなされました。
 おせち料理も「個食」の予約が殺到するなど、これまでとはひと味違う年末年始となりました。20年末に非常に注目されたのが「帰省暮(きせいぼ)」です。
 「帰省暮」とは、帰省とお歳暮が合わさった造語です。帰省できず会えない家族や大切な方に贈るギフトの総称です。
 贈る相手は、親族や友人、プライベートなシーンで関わる人物となるため、お歳暮よりも敷居が低く、カジュアルな印象です。
 贈り物のジャンルも、食品やタオルなどの定番商品から、野菜栽培キットや盆栽、おもちゃまで幅広く、型にはまらない”自由なギフト”と言えます。
 20年は帰省や会食が思うようにできず、LINEやZoomといった、オンラインツールを活用した年と言えました。
 家族や大切な方と接点を持つ機会が少なかったことも影響し、「人と人とのつながり」の意味を再認識した年でもありました。
 コロナ禍という特殊な状況でもオンラインを駆使すれば姿を見て会話もできます。さらに、形あるものを贈ることで、贈られた方は商品に直接触れることができます。その結果、贈り主を近くに感じることができるのです。
 「帰省暮」は今後も年末のカジュアルギフトとして、消費者に取り入れられることでしょう。


■ペースと消費には相関性あり

(続きは、「日本ネット経済新聞」1月21日号で)

〈著者プロフィール〉
 長山衛(ながやま・まもる)氏
 某大手食品ECサイトで運営を手掛けた後、08年10月にECサイトの運営代行などを手掛ける株式会社ネットショップ総研を設立。
 11年11月に「食品ネットショップ『10倍』売るための教科書 リピーターを確実に増やす商品プレゼン77のテクニック」(日本実業出版社)を上梓。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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