【ネットショップ「売れる」デザイン・演出テクニック】連載51 愛される商品の秘密

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■好きの近道は接触頻度にあり

 ちまたに溢れるたくさんの類似商品。自店と扱っているものはほぼ変わらないのに、なぜあの店舗の商品は売れているのか?
 消費者が手に取り、思わずカゴに入れてしまいたくなる商品とはどんなものなのかをひも解きます。
 例えばラジオで何度も同じ曲が流れていたり、同じCMや看板を見ていたりすると、だんだんその曲や広告で取り上げられている商品に親しみを持ち、興味が湧いてきます。
 これは音楽を聴いたり、物を見たりすることで作り出される潜在記憶が印象評価というものに誤って属してしまうことが原因となっています。
 そして、気付けばその音楽を口ずさんでいたり商品を手に取っていたり…。接触回数が増えることで、知らず知らずのうちにその企業の商品への好意が高まっていきます。
 これは、単純な接触によって感情が影響される「ザイオンス効果」です。
 では、具体的にどんな場面でザイオンス効果は活用されているのでしょうか?
 その一例として宣伝広告が挙げられます。例えば、新商品をリリースする際、CMや雑誌等の各媒体に頻繁に広告を載せます。
 さらにCMに起用したタレントがテレビの情報番組に出演したりするなど、消費者の目に触れる機会を増やします。
 見る回数が増えることでザイオンス効果は成立し、新商品にもタレントにも好意を持つ人が増えることが想定できます。
 メールマガジンもその一つです。リピーターとなった消費者に対して、その顧客の興味がありそうな情報を繰り返し伝えることで商品や店舗に対する印象が良くなり、結果的に販売促進につながります。
 例えば、上記のようなメールマガジンが毎週決まった曜日に配信されていたのに、急にパタッと来なくなると、「あれ? どうしたんだろう?」という心配とも取れる感情が生まれます。
 これも同効果といえるでしょう。

(続きは、「日本ネット経済新聞」10月20日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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