2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
- 2021/01/21
- 日本ネット経済新聞
- 2022年 有力EC事業者・有識者が市場を予測
有識者に聞く!【2022年 EC市場展望】〈越境EC〉
Dai
BtoB―EC専用カート「Bカート」を提供する、Dai(ダイ、本社京都府)は、コロナ禍に伴い、受発注業務のEC化を希望する企業からの問い合わせが増えている。業界問わずDXが推進されるなかで、企業の商取引がデジタル化していく流れについて、Daiの鵜飼智史取締役に聞いた。
DX(デジタルトランスフォーメーション)が非常に注目されている。
注目される理由の一つに2018年に経済産業省が発表した「DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」がある。このレポートには「2025年の崖」という内容があって、このままDXが進まなければ2025年には最大12兆円/年程度の経済損失があると警鐘を鳴らしている。うまくデジタル化を推進し労働生産性を向上させようと務めるベンダーを中心に注目された。
もう一つには2020年起こった新型コロナウイルスの流行による経済活動への影響が関係する。日本国内においても緊急事態宣言や、テレワークの推奨などこれまでのビジネスのあり方に大きな影響を与えた。飲食店によるネット通販事業への参入や、デリバリーサービスの台頭なども記憶に新しい。
では、BtoB(企業間取引)ではどうか。対面での商談は難しくなったし、展示会などもうまく開催されない状況が続いており、これまでと同じような営業活動を行うことができない状況に陥ってしまった企業も多い。
また、テレワークの推奨によって、FAXで受注した伝票を社内システムに入力するといった業務が難しくなったり、請求書の発行業務や物流の出荷業務がうまく遂行できない事態にも直面した。
これまでもセミナー活動やコラムの寄稿などを通じ、受発注業務を中心に業務フロー全体をデジタルシフトさせる必要性を発信してきたが、「重要度は高いが、優先度は低い」というような認識だったように感じる。
それがコロナ禍によって状況は一変し、BtoB―ECサイトを導入し業務フローを再構築する企業が多くなったように思う。実際に私たちのサービスもコロナ禍以降、引き合いは過去最高を更新し続けている。
イノベーションが生まれづらいと揶揄されることも多い日本企業であるが、まだまだ「チカラ」を発揮できるポテンシャルを秘めている。2021年皆さまの安心安全とさらなる発展を願っている。
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