【化粧品・健康食品業界のためのダイレクトマーケティング 成功と失敗の法則】 〈22〉今日から使える、心理トリガーを使ったテクニック(4) (2022年2月3日号)

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 こんにちは。EC・通販コンサルタントの山口です。今回も化粧品・健康食品業界のダイレクトマーケティングに役立つ情報をお届けします。
 本日も引き続き、人が何かを購入するときの「きっかけ」「決め手」になるような心理的な仕掛け(=心理トリガー)をご紹介します。
 化粧品・健康食品の販売に役立つテクニックや間違いやすい考え方を、具体例を交えて紹介していきます。


(7)与えてから取り上げる

 人は、これから新しく何かを手に入れるという利益よりも、すでに持っているものを失う喪失感の方をより大きく感じます。つまり、得られる利益よりも、失うことによる苦痛の方が大きいのです。
 そのことをうまくダイレクトマーケティングに応用している事例が、これからお話しするクーポン券の施策です。
 メルマガにクーポンコードを掲載して配信するなど、クーポンを配布すること自体はとても簡単でウェブ上だけでも完結することが可能です。クーポン券などの割引施策自体はとても有効ですが、それをいかに利用してもらうかは、また別の課題となります。
 私がマーケティングをお手伝いするときには必ず、クーポンは実物、印刷物として渡すようにお話をしています。クーポンコードを紙に印刷して、実際に郵送するのです。
 なぜなら、クーポン券として実物を渡すことで、顧客はその割引と同等の権利を手に入れたことを実感することができるからです。
 クーポン券というのは、ある商品を割引価格で購入できる、いわば「金券」です。
 50%オフや送料無料など、それを使うことによってその分、得をすることができる、まさにお金の代わりなのです。
 渡されたクーポン券の期限が迫ると、多くの人はそのクーポン券を使わなければ損をするという心理が働きます。
 その結果、特に必要に迫られていない場合であっても、クーポン券を利用して商品の購入に至るのです。
 使わなければ紙くずになる。それが喪失感につながり、失いたくないと感じてしまう。実物として財布などに入れてあるとその気持ちは余計に強く働きます。
 一度、手に入れたものは失いたくないという心理、これを理解していればさまざまな施策に応用できるはずです。


(8)接触機会は多い方が良い

(続きは、「日本ネット経済新聞」2月3日号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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