【ネットショップ「売れる」デザイン・演出テクニック】連載52 クセを味方にした効果的なフォントの使い方

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■変化を植え付けるリズム感
 デザイナーとして文字の扱いは必要不可欠。情報を伝える上で特に注力したいのが視認性と可読性ですが、四角四面な優等生デザインでは世に溢れるページの中に埋もれてしまいます。
 そこで、他のページと差を付ける一癖あるフォントの扱いを伝授します。
 例えば、輸入食品を扱う店舗のページがあるとします。どれもこれもパッケージが洗練されていてとってもおしゃれ。もちろんページもその商品イメージにふさわしいスタイリッシュな印象です。
 使用されているフォントも線が細く美しい明朝体やスクリプト体だとしましょう。もちろん何を書いているのか認識できるよう視認性と可読性には十分に注意を払い、商品に対する熱意やコメントを細かく記載しています。
 しかしながら、画像は目に飛び込んでくるのに書いてある文字情報があまり入ってきません。
 商品を見て「これが欲しいな」と感じるまでにはさまざまな視覚情報が必要となりますが、このままではそこに行きつく前に離脱してしまいます。これは一体どういうことなのか?
 答えは、文字がページに埋もれて「デザインとして認識されている」ことにほかなりません。ページの印象や商品と馴染みが良いことはフォント選びの基本ですが、馴染み過ぎてしまい、結果的に文字情報として認識されなくなってしまうことがあります。
 デザインという観点においては美しく整えられていることは非常に気持ちがいいのですが、ウェブページにおいては、リズムをあえて崩し消費者の視線を誘導することが重要です。

■違和感を逆手に
 そこで試して欲しいのが「文字自体をデザインする」ということです。
 近年は手書き文字への注目度が高まっており、データ化され美しく整えられた既存のフォントにはない人間味のある雰囲気が新たな魅力を生み出し「のらもじ」と評されたりもします。

(続きは、「日本ネット経済新聞」12月1・8日合併号で)

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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