【進化するリピートEC〈カートシステムの最新動向〉】 〈「hugkumi+」のリプレイス秘話〉はぐくみプラス 江口修一取締役×w2ソリューション 山田大樹CEO/現場主導で”転換率””業務効率”を改善

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はぐくみプラス・江口修一取締役(写真右)とW2ソリューション・山田大樹CEO

はぐくみプラス・江口修一取締役(写真右)とW2ソリューション・山田大樹CEO

 妊活や育児向けの健康食品・化粧品ブランドを展開する、はぐくみプラス(本社福岡県、山村昌平社長)は18年8月、w2ソリューション(本社東京都、山田大樹CEO)が提供するリピート通販システム「リピートPLUS」を導入し、ECサイト「hugkumi+(はぐくみプラス)」を刷新した。システムを入れ替えたことで、コンバージョン率が20〜30%改善し、運営業務を大幅に削減できたという。リプレイス(システム移行)までは多くの課題や苦悩があったものの、最終的には現場主導で理想的な仕組みを構築できた。リプレイスの知られざる物語をはぐくみプラスの江口修一取締役とw2ソリューションの山田CEOに聞いた。

 ─システム移行を検討したきっかけは。
 江口 パフォーマンスや実現したいことの限界を感じてシステム移行を検討していました。当初は経営陣主導でシステムの切り替えを進めていました。しかし、実際にシステムを日々、扱う現場のスタッフが納得する仕組みでなければ意味がないと思い直し、計画をいったんストップさせていただきました。それでも山田さんは何度も当社のオフィスにお越しいただき、スタッフと気さくに話し、悩みや要望に耳を傾けてくださいました。
 山田 何度もお話しさせていただくうちに、スタッフの皆さんも自ら「ここをこう変えられますか」と聞いてくださったり、「これならすごく便利になりそう」と目を輝かせて言っていただけるようになりました。

■業務時間が半分以下に
 ─リニューアルではどういった点を改善できましたか。
 江口 以前のカートだとLPや入力フォームを触ることはできませんでした。もっとこうしたら良さそうということを試したいという思いがありました。実際にリニューアルでは購入画面のページ遷移を2ページ減らし、入力フォームの無駄も省くことができ、コンバージョン率は20〜30%改善しました。
 山田 ルーティン業務を自動化できる「受注ワークフロー」機能を活用していただいたことで、以前は1時間〜1時間半かかっていた出荷処理業務が30分もかからず終わるようになったり、以前は2人で行っていた入金処理業務が今は1人で回せるようになったりしたそうです。スタッフの皆さんからも「『受注ワークフロー』を使うのが楽しい」と言っていただけたのがうれしかったです。
 江口 マイページ機能を付けたことで問い合わせ件数も大幅に減りました。以前は1日250件くらい来ていたのが、今では100件以下に減りました。最初は問い合わせが急に減ったので、メールにエラーが生じているのかと思ったほどです。業務管理と問い合わせ管理で二つのシステムを使っていたカスタマーサポートでも一つのシステムで完結できるようになりました。顧客データの統合機能で不正注文を防げるようになり、リニューアル後に100万円以上の被害を防ぐことができています。

■はぐくみモデルを提供
 ─今後の展開を教えてください。
 山田 はぐくみプラスさんと作り上げた「リピートPLUS」の特別モデルを他の通販企業にも提供したいと考えています。デザインや機能が磨かれた「はぐくみモデル」を導入することで、高機能な仕組みを早期に導入でき、コストも圧縮できます。
 江口 九州の通販会社ではノウハウを共有して皆、一緒に成長しようという考えがあります。システムも同じだと思っています。わがままを言って作り込んだ仕組みですので、それが役立つのであればぜひ使っていただきたいです。多くの会社が使うことでさらにシステムも洗練されていくと思います。システム移行の不安解消や運用の課題解決には、私たちも少しはお役に立てると思います。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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