【有人接客とAI接客〈顧客満足度向上のメソッド〉】第12回 やってはいけない!オンライン接客の失敗事例

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■顧客体験の分断、会話ログの未活用

 この1年で、オンライン接客の導入を一気に進めた企業は多くあると思います。しかし、計画なくオンライン接客を進めると失敗につながる可能性が高くなります。そこで今回は、オンライン接客で失敗する事例を四つご紹介します。
 まず一つ目が、カスタマージャーニーを分断してしまっているケースです。ここ数年、「オンライン接客」という言葉は広義に解釈されてきています。数年前までは、マーケティングオートメーションツールにおける、「ポップアップ」と「チャット接客」の二つを、「オンライン接客」としていました。しかし、最近では、テレビ電話やライブ配信はもちろん、消費者に情報を送ること自体も、オンライン接客と解釈するようになってきています。
 コミュニケーションの場となる主なチャネルとしては、ECサイトやLINE、インスタグラム、実店舗が挙げられます。お客さまは、同じ企業・ブランドであれば、どのチャネルかに関係なく、同じイメージを持って接します。
 ただ、企業側がそれぞれを分断して運用してしまうと、横串の通った顧客体験を提供できなくなってしまいます。
 例えば、「とりあえずテレビ電話をやってみよう」「キャンペーンでライブ配信をやってみよう」などのように、担当部署がそれぞれ、”点”で運用してしまうと、想定通りにはお客さまに利用してもらえないケースがあります。チャネルの良さをしっかりと届けることができず、新たな課題を生んでしまいます。
 オンライン接客を進める上では、全体的なカスタマージャーニーを想定したうえで、次の展開を予想して新たなチャネルに着手していく必要があるでしょう。

(続きは、「日本ネット経済新聞」3月4日号で)

〈筆者プロフィール〉
空色 中嶋洋巳社長
 2005年4月西日本電信電話入社。2013年10月空色を創業。チャットを軸としたウェブ接客ソリューション「OK SKY」の開発・提供、チャットセンター運用受託事業を展開。2016年からIBM Watson等のAIを活用したチャットボットの提供を開始し、AIと人を組み合わせた新たな購買体験の創出に取り組む。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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