【有人接客とAI接客〈顧客満足度向上のメソッド〉】第15回 チャットツールの三つの落とし穴

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■チャットの目的を明確に

 チャットツールを導入する際、「とりあえず、チャットを入れておけば効果が上がるだろう」という考えでは、チャットの利用シーンが分かりづらいものになり、効果が限定されてしまいます。
 チャットツールの運用において、はまりがちな落とし穴として、次の三つがあります。
 (1)目標が設定されていない(2)運用がきちんとできていない(3)広がりを持たせた活用ができていない─です。
 目標設定と言っても、例えば「売り上げを上げよう」というだけでは、当然ながら目標とはいえません。売り上げを上げるために、購買単価や購入頻度をどれくらい上げるのか、具体的な目標を立てる必要があります。
 「目標設定など当たり前のことでは」などと驚く人もいるかもしれませんが、目標設定が適切になされていない事例が増えている印象があります。
 これは二つ目の落とし穴にもつながることですが、チャットは、利用数を検証することも必要です。「問い合わせ対応の効率化」を目的に掲げるのであれば、メールや電話の発生数についても把握しておく必要があるでしょう。
 「目標と現状との比較」「チャットボットで対応が完結した割合と、有人スタッフに接続された割合の比較」「顧客との応対ログ」などといった点をチェックすると、導入したチャットボットの効果を把握できるようになります。
 そうすれば、その後のPDCAサイクルも回しやすくなるはずです。


■効果的に運用し、活用の幅を広げる

(続きは、「日本ネット経済新聞」7月22日・29日合併号で)

〈筆者プロフィール〉
空色 中嶋洋巳社長
 2005年4月西日本電信電話入社。2013年10月空色を創業。チャットを軸としたウェブ接客ソリューション「OK SKY」の開発・提供、チャットセンター運用受託事業を展開。2016年からIBM Watson等のAIを活用したチャットボットの提供を開始し、AIと人を組み合わせた新たな購買体験の創出に取り組む。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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