【2017年度 食品宅配売上高ランキング】〈注目企業〉 武蔵野フーズ「健康宅配」〈第10位〉/配送スタッフの接客が強み

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高齢者向け宅配事業「健康宅配」が好調

高齢者向け宅配事業「健康宅配」が好調

 武蔵野フーズ(本社埼玉県、安田信行社長)が手掛ける高齢者向け宅配事業「健康宅配」が好調だ。同事業の18年3月期の売上高は前期比33.3%増の40億円となった。
 「健康宅配」事業は、自社便による配送で埼玉、東京、神奈川、千葉の対象地域で対応するほか、自社配送エリア外は宅配事業者で対応する。
 自社配送エリアの配送スタッフ「フードパートナー」は女性を中心としたパートが約100人在籍する。1日当たり平均40〜50件の配送を担う。
 フードパートナーは既存顧客の継続利用に重点を置いており、新規顧客獲得は営業社員が対応する。営業社員が病院やケアマネージャーへの新規顧客営業を行うことで顧客の紹介をもらう流れだ。紹介からの契約成立は比較的高いという。
 フードパートナーは、安全運転講習のほか、接客に対するロープレ研修も定期的に行うことでスキルアップにつなげる。自社便の場合は、配送料が無料であることや冷蔵商品を充実させることで、継続率の向上につながっているという。「フードパートナーによるお客さまとの接客が通販企業とは異なる当社の強み」(健康宅配営業課係長・山本恭士氏)と話す。
 また、毎年1回、都内で管理栄養士を対象にした「病態栄養セミナー」を開催し、栄養士との接点を確保している。
 商品開発力も差別化となっている。約10人の社員が業務にあたり、エネルギー調整食やたんぱく調整食、やわらか調整食などを開発してきた。腎臓病や糖尿病の人の利用も多く、大学などの医療機関と連携し、エビデンス取得にも積極的だという。
 10月1日には、冷凍食品のリニューアルが完了し、ラインアップが出揃うという。年末商品としては、一人暮らし向けの冷蔵のおせちの販売が好評だとしている。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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