【リピートEC 成功の秘訣「真の顧客満足向上とは」】第12回 企業の本質を見直すブランディング

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■淘汰される広告

 18年後半以降、景品表示法や薬機法による取り締まりが厳しくなっています。検索プラットフォームも、消費者に誤解を与えるような表示を含むサイトの検索順位を落とすようになっているようです。必要以上に目をひくような、いわば商品購入を煽るような、グレーゾーンの広告は淘汰されていくでしょう。
 その結果として今後は、消費者が商品に対して最初に抱く印象と乖離しない表現の広告が、生き残っていくことになると思います。
 しかし、このように広告が淘汰されていった場合、消費者は何を見て商品を購入するようになるのでしょうか。
 商品は良くて当たり前です。商品選びのポイントは、「企業価値」や「商品価値」といった部分になっていくでしょう。
 つまり、企業や商品のコンセプトがしっかりブランディングされた企業が生き残るということです。
 老舗の通販各社は、このブランディングがしっかりできていたのではないかと、最近感じるようになりました。企業の歴史やストーリー、強みとなる部分を上手に表現できていたのではないでしょうか。
 後発の健康食品・化粧品のEC企業は、成分の効能や効果、結果の確実性などを表現することに偏るケースが多く、企業や商品の本質を伝えることを忘れてしまっているように感じます。

■意識を統一する
 そもそも「ブランディング」とは、ブランドを伝えていくための方法です。企業は、商品のランディングページやメールマガジン、商品の同梱物などで、顧客に企業のブランド価値を伝えていくことになります。これらのツールでの”伝え方”をいきなり考えようとすると、なかなか難しいでしょう。その前にまずは、「顧客に何を伝えたいのか」ということを明確にすることが重要です。これが経営の本質とも言えるからです。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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