【ゼロから始めるブランド開業日記】第2回 販路が増えても中心は商品

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 みなさん、こんにちは。島元です。初回となった前回は、私が通販業界に入った経緯や、そこで見た現象などを書きました。
 非常に反響があり「そうやねん!」というご意見もいただきました。ありがとうございます。
 今回は、私が「自分でブランドを作りたい!」と思うに至った経緯について書きたいと思います。
 通販会社でネットマーケティングを担当していたとき、開発や価格決定といった商品に対するコントロールができないことが非常にストレスでした。これまでのカタログ通販業界と、インターネットの世界での戦い方の違いを感じており、商品もその大きな要素の一つでした。
 幸運にも、その後新規事業という形で、商品開発から通販に関わることができました。ターゲットや見せ方なども見越して商品を開発したことで、ある程度の結果を残しました。あのときの喜びは、今でも忘れることはありません。
 もちろん、作ったものが想定以上に売れることも喜びです。その瞬間は、とても気持ちのいいものです。しかし、それ以上にうれしいのは、街中で自分の作ったものを使用している人を見たときです。初めてそういった人を見かけたときは、飛び付きそうになりました。
 その後、電車の中、買い物の途中、取引先とさまざまな場所で、自分が作った商品を見かけるたびに、ニヤけてしまう自分がいました。これが私の原点です。


■少しずつでも新しいことを

 普通は、なかなかできない経験です。ましてや、インターネットの仕事だけをしていると、相手が見えるなんてことはありません。
 その後、fititに移り、インターネットだけでなく、商品企画、店舗運営、カタログ制作、テレビショッピングと一通り経験しました。店頭に立ち、お客さまとたくさん話もしました。
 チャネルは変わっても、真ん中にあるものは常に商品だと感じていました。「自分自身でブランドを作り商品を世に送り出したい!」と思うのは、自然の流れだったかもしれません。
 私のキャリアについて、周りの方からよく「すごいキャリアですねぇ」と言われます。
 が、自分自身そこまで考えてきたわけではありません。考えたところでこんなキャリアを築けるわけもありません。本当にたまたまの運だと思います。
 一つだけ心掛けていたことは、今までやったことを生かしながら、常にやったことのないことにチャレンジしていこう、ということでしょうか。
 元をたどれば、ウエブ制作者であった私が、ブランドを持ちたいとまで思うようになったのは、常に微妙に新しいことを続けてきたからかもしれません。
 次回は、いよいよブランド立ち上げの話に入っていきたいと思います。


〈プロフィール〉
しまもと・だいすけ
 ウエブ制作会社でディレクターとして活躍後、キノトロープを経て、ライブドアに入社。数多くの企業ウエブサイト構築プロジェクトに携わる。その後、セシールでネットマーケティング本部統括、常務執行役員。fitfitでCOO。商品企画から店舗立ち上げ・運営、カタログ販売まで幅広い業務を統括。16年、coen(現・YUAN)を設立。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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