【Eコマース業界地図「決済編」】導入事例 ラクーン「Paid」/Beer and Tech/与信管理機能などで業務のスリム化実現

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 Beer and Tech(ビア・アンド・テック、本社埼玉県、森田憲久社長)は、胡蝶蘭・観葉植物のECサイトを運営している。
 森田社長は、インターネット広告代理店に約10年勤務し、14年8月に同社を設立。16年に、森田社長の実家が花屋だった知見を生かし、一般消費者向けの胡蝶蘭・観葉植物ECサイト「HitoHana(ひとはな)」を立ち上げた。
 同サイトを運営していくうちに、家具店や全国の花屋から「注文量が多いので、アライアンスを組めないか」といった声が寄せられ、卸売り・委託直送サービス「HitoHana for Business」を17年1月に開始した。
 植物の販売機会を持つ企業が在庫リスクゼロで植物を販売できるサービスとなる。ハウスから植物を直接届けるため、在庫を抱える必要がないのが大きな特徴だ。
 例えば、店舗内に商品を陳列することで品ぞろえの充実感を出し、店舗の活性化につなげることもできる。森田社長は「店舗は買い取りリスクがなく、当社のECの在庫基盤を生かすことで、店舗の活性化に貢献することができる」と話す。
 ターゲットとするのは、家具店での観賞用や全国にある小規模の生花店、リノベーションを主体とする工務店など。新規開拓顧客は、自然検索によるものが中心だ。現在、商品数は6000品目にのぼる。

*「Paid」を導入で業務効率アップ

 BtoB―ECサイトを立ち上げるにあたり、請求書を発行せずに運営できないかと考え、「Paid」を導入したという。
 主に検索エンジンからの流入で、顧客単価は2万~3万円だ。「与信管理や請求書発行業務を自前でやることでコスト負担につながってしまい、利益が確保できない」(森田社長)と考え、与信管理と代金回収業務、請求書発行業務を代行してくれる「Paid」を導入することにした。「Paid」以外にも、インターネット検索で探して数社を検討したが、導入コストや利用率、社内のエンジニアの支持が高かった「Paid」に決めたという。
 社員はエンジニアやマーケティング担当が中心で、総務部門を置いていない。「Paid」を導入したことで、「できる限り管理部門の人員を割かずに運営していくことを念頭にECを立ち上げた」(森田社長)と、小規模での企業には適したサービスだと話す。


【ラクーン「Paid」 サービス概要】
 ラクーン(Paid事業推進部=(電)03―6684―9505)が提供するBtoB向け後払い決済代行サービス「Paid(ペイド)」は、11年10月にサービスを開始し、導入企業は2400社を超えている。商品の仕入れ代金が支払われないなど、未回収リスクをPaidが保証するのが最大の特徴となる。新規取引を行う際の未回収リスクの不安を解消し、代金回収に対する企業の悩みに応えている。
 サプライヤーが行う請求業務もすべて代行。小規模のEC卸サイトが、社内に経理担当者を置かずに人的なコストの削減を図ることができる。
 情報が取得しにくい個人事業主が運営するEC事業者との取引も、与信管理業務をPaidが代行してくれるため、幅広い取引先と初回から安心して後払いで取引できる。
 取引先との限度額についても30万~1000万円と幅広く設定。30万円未満の取引にも対応している。
 「Paid」は最低1.9%の保証料で利用できる。初期費用や月額の固定費は一切かからない。

記事は取材・執筆時の情報で、現在は異なる場合があります。

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